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出版社内容情報
非難・叱責」を「理解・ケア」に変える,対人援助の新しい視点
児童福祉,教育,医療,矯正などのさまざまな現場で援助職がしばしば出会う,支援対象者の“困った”言動。自他を傷つけ,周囲を悩ませるそうした“問題行動”の背景には,トラウマという「こころのケガ」が隠れているかもしれません。
トラウマインフォームドケア(TIC)は,対象者の言動をトラウマの「メガネ」で見ることから始めるアプローチです。
暴言や暴力,怠惰や無気力,嘘やごまかしなどを“問題行動”と捉えると,支援者は相手を叱責したり,拘束したり,追い立てたり,非難したりしてしまいます。支援者自身も,傷つけられたり,裏切られたと感じたりして,無力感を抱きやすくなります。
しかし,そうした言動が表れた状況を探っていくと,何らかのきっかけ(リマインダー)によるトラウマ反応である可能性が見えてく
るかもしれません。
トラウマの「メガネ」をかけることで,ケースの見え方が変わり,安心・安全の提供へとケアがありかたが変わっていきます。臨床現場で新たな傷つきが生じることを防ぐために,すべての対人援助職が身に着けておくべき公衆衛生的アプローチがTICです。
内容説明
支援者が出会う“問題行動”の背景には、トラウマという「こころのケガ」があるかもしれない―。児童福祉、教育、医療、矯正などのあらゆる現場で、「非難・叱責」を「理解・ケア」に変える、対人援助の新しいアプローチ。
目次
第1部 トラウマの「メガネ」で見てみよう(「何が起きているの?」―“問題行動”の背景;トラウマについて理解する;トラウマにまつわるよくある誤解;トラウマが発達に及ぼす影響;トラウマティックな関係性の再演)
第2部 トラウマインフォームドケアを理解し、実践する(公衆衛生としてのトラウマインフォームドケア;トラウマインフォームドケアの基本的概念;トラウマインフォームドケアを始めよう;児童福祉・母子保健領域でのトラウマインフォームドケア;非行・犯罪領域でのトラウマインフォームドケア)
第3部 支援者のためのトラウマインフォームドケア(支援関係におけるトラウマの影響;安全で健康な組織づくり;回復に向かう支援者と組織)
トラウマインフォームドケアという選択
著者等紹介
野坂祐子[ノサカサチコ]
大阪大学大学院人間科学研究科臨床教育学講座・教育心理学分野准教授。博士(人間学)。臨床心理士。公認心理師。専門は発達臨床心理学とジェンダー学。お茶の水女子大学大学院人間文化研究科博士後期課程単位取得退学。大阪教育大学学校危機メンタルサポートセンターでの勤務を経て、2013年より現職。主に、児童福祉領域や学校現場において、性被害・性問題行動などへの介入実践・研究を行う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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