内容説明
ユング思想の奥行きの深さ、心理学という学問それ自体の運命の数奇さへの驚嘆。それ故にこそ挑む、ユング分析心理学体系が内包する神経症的限界へのクリティカル・ワーク。
目次
序章 深層心理学の成り立ちと神経症概念の歴史
第1章 ユングの神経症体験
第2章 ユングの神経症理論―その独自性と少年期の神経症体験との関係
第3章 分析心理学における錬金術の論理―主として二度目の心的危機との関連から
第4章 ユングは自らの心理学を通して何をしようとしたのか?―「夢は隠さない、教える」というのは本当なのか?
第5章 分析心理学における神経症と解離の概念
結章 真に心理学的な心理学に向けて
補章 双子、あるいは分身イメージに関する深層心理学的考察
著者等紹介
田中康裕[タナカヤスヒロ]
1963年生まれ。上智大学大学院博士後期課程単位取得満期退学。博士(心理学)。上智大学文学部助手を経て、チューリッヒ・ユング研究所へ留学。ユング派分析家資格取得。現在は、大正大学人間学部で専任講師として教育・研究活動に従事する一方、山王教育研究所(東京都大田区)、熊谷神経クリニック(埼玉県熊谷市)、そして、自らの分析プラクシス(東京都千代田区)で臨床実践を行っている
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