出版社内容情報
医師でビジネススクール教授も務める著者が、コロナ禍で明らかになった日本の医療危機を超え、未来の医療のあるべき姿を問う。
目次
序章 コロナ禍をどう考えるか?―医学×経済の視点
第1章 新型コロナショックと日本
第2章 医療保険財政の危機
第3章 医療提供体制の危機
第4章 医療職の危機
第5章 目指すべき医療改革と今後の医療の展望
終章 医療とIT、そして専門家の未来
著者等紹介
真野俊樹[マノトシキ]
中央大学大学院戦略経営研究科教授、多摩大学大学院特任教授、名古屋大学未来社会創造機構客員教授、医師。1987年名古屋大学医学部卒業。医学博士、経済学博士、総合内科専門医、日本医師会認定産業医、MBA。臨床医を経て、1995年9月コーネル大学医学部研究員。外資系製薬企業、国内製薬企業のマネジメントに携わる。同時に英国レスター大学大学院でMBA取得。2004年、京都大学にて博士(経済学)取得。その後、国立医療・病院管理研究所協力研究員、昭和大学医学部公衆衛生学(病院管理学担当)専任講師、多摩大学医療リスクマネジメント研究所教授を経て、現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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アキ
91
新型コロナ感染症による緊急事態宣言は経済を停滞させ、活発な人流は感染症の蔓延を招く。医師でビジネススクールの著者による経済と医療の両面からの今後の医療の展望に興味を持つ。社会保障費は医療費・介護保険・年金を合わせると自動車産業をも超える。医療は今後免疫と遺伝子の分野で発展を遂げるだろう。国際経済では国家主義、グローバル化、民主主義の3つの併存はできないが、制度がコロナ対策には有効である。今後医療のIT化と官主導ではないヘルスケアの可能性が高まってきている。筆者の意見はグローバルな視点からでユニークである。2021/09/03
おせきはん
23
医師でビジネススクール教授でもある著者が、コロナ危機により顕在化した医療の課題について論じています。出来高制の診療報酬体系やIT化の遅れが、緊急時の対応の制約になっていることを含め、医療機関が抱える課題を概観できました。2021/08/13