出版社内容情報
複合化する地域課題の解決に向けた公共政策として展開されている政策を新視角から問う。
目次
「地域ブランド政策」を問い直す
第1部 地域ブランド政策の構図(地域ブランド政策デザインの視点;地域政策のブランド化:「地域冠政策方式」の創造と展開;自治体の地域ブランド政策と地域政策のブランド化:「地域冠政策方式」―全国調査で俯瞰する実像と傾向)
第2部 地域ブランド政策の展開(釜石復興支援と現代の家守:地域ブランド政策の「点と点」;アニメのまちづくり:地域ブランド政策の「点と面」)
第3部 地域政策ブランド:地域冠政策方式の可能性(鳥取方式:「校庭芝生化」と社会的企業―こどもを育み、地域を元気に;熊本方式:「小児救急医療」―いのちを守り、地域に生きる;大分・安心院方式:「農泊・グリーンツーリズム」―知縁をつなぐ房づくり)
地域ブランド政策―さらなる進化に向けて
参考資料
著者等紹介
初谷勇[ハツタニイサム]
1955年兵庫県生まれ。1978年大阪大学法学部卒業、1999年大阪大学大学院国際公共政策研究科博士後期課程修了。博士(国際公共政策)。1978年大阪府入庁。2005年大阪商業大学総合経営学部及び同大学院地域政策学研究科教授。所属学会:日本地方自治研究学会、日本公共政策学会、日本行政学会、日本NPO学会、非営利法人研究学会等(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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壱萬参仟縁
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全国画一的で自治体間横並び的な組織や回路に依存し続けることは、政策を革新する創造性や地域特性の個性的な発揮を殺いでしまう(111頁)。 ブランドコミュニティとは「(特定の)当該ブランドを慕う人々の社会的関係から成り立つ、地理的な制約のない、特殊なコミュニティ」(186頁脚注28))。 中身的には、アニメ、グリーンツーリズムなど、文化経済学との共通分析領域であるが、地域冠方式というのは、あまりなじめない。むしろ、地域の意外性を発見しにくくしているのかもしれない。何でも類型化させるのは科学的だけど。。 2018/01/17