出版社内容情報
アジアの経済構造変化を鑑み、従来の三位一体型国際協力(貿易・投資・援助)に地域統合推進を加えた「四本柱型国際協力」を提唱。
第1部:アジアの開発と地域統合の現状
第1章 アジアの開発の現状と課題(朽木昭文)
1 はじめに
2 アジアの現状と課題
3 労働集約産業はグループA
4 転換点を超えた中国
5 中国、インド、ASEANで囲まれた地域「アジア成長トライアングル」
6 結び
第2章 ASEAN の貿易の現状と課題(高橋俊樹)
1 はじめに
2 ASEANの財別国別輸出の推移と特徴
3 ASEANの財別国別輸入の推移と特徴
4 特定の財に偏重するミャンマー・カンボジアの貿易
5 結び
第3章 途上国の経済統合と域内経済格差(吉野文雄)
1 はじめに
2 理論的考察
3 途上国の経済統合:3つの事例
4 経済統合と多様性
5 結び
第4章 ODA と地域統合
四本柱国際協力(朽木昭文)
1 はじめに
2 構造調整プログラム(SAP)
3 構造調整プログラムからの転換
4 貧困削減戦略文書(PRSP)
5 ミレニアム開発目標(MDGs)
6 MDGsからSDGsへ
7 世界公共財と国家公共財との違い
8 政府開発協力大綱
9 「三位一体型」国際協力
10 結び
第2部:分野別に見た国際協力と地域統合
第5章 東アジアのFTA と生産ネットワーク(助川成也)
1 はじめに
2 東アジアのFTAネットワークの構築
3 ASEANのFTAを活用する日本企業
4 結び:ASEAN生産ネットワークの強靭化に向けて
第6章 ASEAN の地域統合と産業集積
越境フラグメンテーションの影響(春日尚雄)
1 はじめに
2 集積の経済と地域統合
3 ASEAN連結性と越境交通網整備
4 ASEANにおける産業集積形成・分散の事例
5 ASEANにおける越境フラグメンテーションと産業集積
6 結び
第7章 大メコン圏における輸送インフラ(藤村学)
1 はじめに
2 経済回廊の輸送インフラ整備の費用対効果試算
3 地方レベルのパネルデータによる経済回廊効果分析
4 重力モデルによる輸送インフラ整備の域内貿易効果分析
5 結び
第8章 AIIBと中国の対外経済協力(遊川和郎)
1 はじめに
2 中国の対外経済協力
3 国際開発金融の創設
4 結び
第9章 東アジアにおける通貨・金融協力(赤羽裕)
1 はじめに
2 ASEAN+3による通貨・金融協力の概観
3 「国際協力」の視点から観た通貨・金融協力の役割
4 日本の視点から考える展望
5 結び
第10章 カンボジアのアクレダ銀行
リージョナルバンクへの可能性(大木博巳)
1 はじめに:アクレダ銀行について
2 時は金なり
3 NGOから商業銀行への転換
4 マイクロビジネスローンから中小企業ビジネスローンへ
5 「メコン地域におけるリージョナルバンクへの飛躍
6 結び
第3部:アジアにおける地域統合のあり方
第11章 ASEAN 経済共同体と開発(清水一史)
1 はじめに
2 ASEAN域内経済協力の展開とAEC
3 世界金融危機後のASEANと東アジア
4 2015年末のAEC実現と東アジア
5 AEC の意義と日本ASEAN協力
6 結び
第12章 日中韓FTAの可能性
中韓FTAの妥結内容から見た考察(高安雄一)
1 はじめに
2 中韓FTAによる物品貿易の自由化
3 韓国側の自由化除外品目
4 中国側の自由化除外品目
5 両国の自由化除外品目
6 中韓FTAから見た日中韓FTAの可能性
7 結び
第13章 インドの開発と地域統合(吉竹広次)
1 はじめに
2 インドの開発
3 インドと南アジアの経済統合:SAARC・SAFTA
4 インド・南アジアと東アジア
5 コネクティビティとインド・ASEAN の経済統合プロジェクト
6 結び
第14章 RCEP の新たな課題(石川幸一)
1 はじめに
2 ASEANが中心となる東アジアの広域FTA
3 何を交渉しているのか
4 RCEPの意義とは何か
5 RCEP の課題
6 結び
第15章 FTAAP への道
APECの課題(馬田啓一)
1 はじめに
2 APEC自由化を巡る確執
3 APECはなぜジレンマに陥ったのか
4 APECの役割は終わらない
5 APEC の新たな争点:FTAAP構想をめぐる角逐
6 結び:APECの気になる将来像
第4部:総括と政策提言
第16章 アジアの開発と地域統合
新たな国際協力を求めて(朽木昭文・馬田啓一・石川幸一)
1 はじめに
2 転換期の日本の国際協力:四本柱型国際協力の意義
3 開発途上国はなぜ地域統合に参加するのか
4 21世紀型貿易とメガFTAの潮流
5 結び
【著者紹介】
日本大学生物資源科学部教授
内容説明
メガFTA時代、新たな日本の戦略とは?TPP、ASEAN経済共同体、RCEP…アジア地域統合への積極的な支援こそ、日本企業のサプライチェーンと競争力を強化する。最新のFTA動向と開発戦略を分析!
目次
第1部 アジアの開発と地域統合の現状(アジアの開発の現状と課題;ASEANの貿易の現状と課題;途上国の経済統合と域内経済格差;ODAと地域等具―四本柱型国際協力)
第2部 分野別に見た国際協力と地域統合(東アジアのFTAと生産ネットワーク;ASEANの地域統合と産業集積―越境フラグメンテーションの影響;大メコン圏における輸送インフラ;AIIBと中国の対外経済協力;東アジアにおける通貨・金融協力;カンボジアのアクレダ銀行―リージョナルバンクへの可能性)
第3部 アジアにおける地域統合のあり方(ASEAN経済共同体と開発;日中韓FTAの可能性―中韓FTAの妥結内容から見た考察;インドの開発と地域統合;RCEPの新たな課題;FTAAPへの道―APECの課題)
第4部 総括と政策提言(アジアの開発と地域統合―新たな国際協力を求めて)
著者等紹介
朽木昭文[クチキアキフミ]
1949年生まれ。京都大学農学部博士課程修了。博士(農学)。アジア経済研究所入所後、ペンシルベニア大学客員研究員、国際協力銀行参事、世界銀行上級エコノミスト、東京大学特任教授等を経て、日本大学生物資源科学部教授
馬田啓一[ウマダケイイチ]
1949年生まれ。慶應義塾大学大学院経済学研究科博士課程修了。杏林大学総合政策学部・大学院国際協力研究科教授を経て、杏林大学客員教授。国際貿易投資研究所理事・客員研究員
石川幸一[イシカワコウイチ]
1949年生まれ。東京外国語大学外国語学科卒業。ジェトロ国際経済課長、国際貿易投資研究所研究主幹等を経て、亜細亜大学アジア研究所所長・教授。国際貿易投資研究所客員研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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