内容説明
国際金融に関する理解は、今日の経済を解明するには欠かせない。円安になるとなぜアジア諸国がドル・ペッグを維持できなくなるのか。好調を伝えられる欧州諸国は、ユーロを生み出すためになぜあれほど財政赤字やインフレの収斂にこだわるのか。米国は、橋本前首相が米国債を売ることをほのめかしただけで、なぜあれほど動揺したのか。いずれもその答えを示すには、国際金融に関する基礎的な理解が不可欠である。本書は、「円の国際化」「ユーロ」「アジアの通貨体制」を題材にし、いわゆる「国際金融論」に属する分野でのホット・イシューを集めたものである。
目次
序章 ドル体制への挑戦
第1章 ユーロとはどのような通貨か
第2章 ユーロは国際通貨になるか
第3章 国際通貨体制へのインパクト
第4章 なぜ円の国際化が必要なのか
第5章 アジア通貨危機と円の国際化
第6章 円国際化のための金融市場改革
終章 円の国際化へのシナリオ