出版社内容情報
法律時報2020年8月号~2022年9月号まで全24回連載した同名連載の書籍化。憲法学からの基調報告、個別法専攻の研究者からのコメント、憲法学からの再応答を1ユニットとして、旧優生保護法の国賠請求、生活保護の支給をめぐる問題など、様々なテーマを扱う。個別の法令の条文解釈や運用を適切に踏まえつつ、そこに憲法学者が協働的に参画し、条文解釈や運用に対して批判的な検討と止揚の可能性を探ることで、より大きな憲法解釈・憲法理論の文脈へと環流することを目的とした意欲的なプロジェクトの集大成。
内容説明
法律の条文解釈に、憲法学は役立つか?憲法学が個別的な法律解釈に飛び込む、意欲的なプロジェクトの集大成。
目次
新しい葬法の登場と「弔う秩序」
刑法における葬送秩序―片桐論文へのコメント
原田コメントへの再応答
憲法学からみた国の行政組織における企画・立案と総合調整
行政法学からみた国の行政組織における企画・立案と総合調整―上田論文へのコメント
木藤コメントへの再応答
離婚した父母と子どもとの法的関係―夫婦の別れは親子の別れなのか?
離婚した父母と子どもとの法的関係―井上論文へのコメント
山口コメントへの再応答
マンション建替え決議制度と財産権保障
マンション法における民事法学の「こだわりどころ」の分析―篠原論文へのコメント
吉原コメントへの再応答
生活保護・制裁・費用徴収
生活保護における指導・指示と費用徴収―柴田論文へのコメント
新田コメントへの再応答
外国人の子どもの学習権と就学義務―学校教育法17条をどう読むか
就学義務の功罪―石塚論文へのコメント
堀口コメントへの再応答―学習権の領分
ミクロ財政と憲法学―あるいは財政と金融の一側面
「資金」の財政法学―片桐論文へのコメント
藤谷コメントへの再応答
国家賠償請求権の除斥期間と憲法―旧優生保護法訴訟をめぐって
国家賠償請求権の責任主体および判例法理としての「除斥期間」―上田論文へのコメント
原田コメントへの再応答
消費者法におけるデュアルエンフォースメントとダブルトラック
行政規制と民事的手法の競合と協働―篠原論文へのコメント
行政訴訟と民事差止訴訟のダブルトラック解消の方向性について―篠原論文へのコメント
堀澤コメント・安永コメントへの再応答
法律上の緊急事態の理論的検討―「宣言」にどのような意味があるのか
法律による「緊急事態」への対応―井上論文へのコメント
田代コメントへの再応答
地方議会議員の出席停止の懲罰と「法律上の争訟」―岩沼市議会事件判決を契機に
「法律上の争訟」概念の具体的展開―柴田論文へのコメント
神橋コメントへの再応答
水害に関する国の法的責任と防災義務―ハザードマップの整備と水害リスク説明を中心に
福知山水害訴訟が問う防災行政・私経済行政のあり方―石塚論文へのコメント
近藤コメントへの再応答
著者等紹介
片桐直人[カタギリナオト]
大阪大学大学院高等司法研究科教授
上田健介[ウエダケンスケ]
上智大学法学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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