出版社内容情報
憲法学、中国法研究者として多大な業績を残し、2021年11月に逝去した著者の遺志を受け、書籍未掲載論文を中心に編んだ遺作集。
目次
第1編 天皇制(天皇制をめぐる理論および解釈論上の問題点;象徴天皇に関する解釈論と学説の検討;天皇制;日本の公法学における天皇制論(戦前)―まとめと新しい問題提起
平和・天皇・大学論の氾濫と貧困)
第2編 憲法九条(恵庭判決の評価と総括;自衛隊;反中国論・有事立法に見る自滅化要因)
第3編 憲法と地方自治(住民の参加より行政の参加へ―住民自治の創造のために;憲法学における地方自治論の再構成―「自治体憲法学」の創造のために;自治体憲法学の基本問題―地方自治論の再創造;「自治体憲法学」における人権と福祉;条例制定請求権の意義―練馬区長準公選事件)
第4編 中華人民共和国国家論と法(新中国司法の理論と現状;中国新憲法下の裁判制度―研究旅行報告;中国法の現状と理論研究;中国憲法の新課題と研究方法;中国新法律と研究、交流の問題点;中国新法律の土壌分析と実態;中国新憲法と中国の現状―研究基礎理論の深化と創造;中国の法と裁判・現代中国学の再創造―法制無視の深層分析;中国経済法をめぐる新状況―現代中国学・アジア学の新構図;中国憲法と経済改革の構造;超大国中国の最高国家理論は何か―中国現代法・アジア法・新過渡期論・新刊書評を兼ねて;二十一世紀、社会科学の根本的新課題―アジア・中国時代の深層分析)
針生誠吉先生を偲んで(針生誠吉先生に捧ぐ―日本ファシズムの考究;私の中の針生憲法学―学びの場の断想;針生誠吉先生と朝鮮―朝鮮社会科学院における「過渡期理論」を中心に;故針生誠吉先生の業績に寄せて―「現代中国学の創造」ほか;針生誠吉先生と小金井を住みよくする会)
著者等紹介
針生誠吉[ハリウセイキチ]
1927年仙台市生まれ。1950年東北大学法学部法律学科入学。1958年3月東北大学大学院修了。東北大学法学部助手、成蹊大学政治経済学部助教授を経て、1967年東京都立大学法学部助教授。1975年同教授。1991年3月定年退職。東京都立大学名誉教授。この間、青山学院大学講師、早稲田大学講師、立教大学講師、東京大学大学院講師。全国憲法研究会会員(1989年~1991年代表)。憲法理論研究会会員(創設メンバー)。現代中国学会会員(現在、日本現代中国学会)。「小金井を住みよくする会」(発足時の代表幹事、のち顧問)。2020年11月3日没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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