出版社内容情報
アメリカの交渉学の理論的成果に依拠しつつ、民事訴訟をさまざまな紛争解決手段の段階の中に位置づけて考察する問題提起の書。
内容説明
訴訟はやむをえざる最後の手段である!民事訴訟は交渉の延長上にある。手を尽くした交渉が不調に終わったときに訴訟へと移行する。紛争解決の二本柱ともいうべき交渉と訴訟の密接な関係を、民事訴訟法学の視点から明解かつ緻密に説き明かした問題提起の書。
目次
交渉と訴訟
第1部 交渉の基礎理論(日本交渉学の現状;日本交渉学の現在と展望;交渉の実践にあたって:交渉の勘どころ)
第2部 交渉理論からみた民事訴訟(交渉から訴訟へ;交渉理論による和解規制と紛争解決;民事訴訟理論と訴訟実態)
著者等紹介
小林秀之[コバヤシヒデユキ]
1952年生まれ。東京大学法学部卒業。第28期司法修習生。東京大学法学部助手、上智大学法学部教授、上智大学法科大学院教授、一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授を経て、SBI大学院大学教授、一橋大学名誉教授、弁護士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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TM
3
民事訴訟手続を、法が規定する手続きのみととらえず、それ以前の交渉からの連続性で捉えようという視点から理論を提示しようとする本。ただし、交渉理論の部分はあまり深く考察されているわけではなく、アメリカでの議論を紹介するものであり、交渉との連続性で考えるという面においても、何らかの理論的基盤を提供するようなものではなく、あくまで「そうみるべきだ」という以上のことは論じてないように思う。これからの研究に期待、というものではあるが、学会に問題提起するならまだしも、一冊の本で刊行するほどの中身はないように感じた。2024/10/11
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