出版社内容情報
本書は、2017年1月から2021年1月までのトランプ政権の実績を、“政策の変化”という観点から分析するものである。アメリカでは、民主党・共和党間での政権交代が定期的に行われており、政党間のイデオロギー的距離も広がっているため、制作の変化・揺れ・振幅が、諸外国に対して比較的大きい。
ただし、トランプ政権の政策には、共和党主流の立場と合致したものもあれば、そこから大きく逸脱したものもある。しかしながら、このような側面にはあまり触れずにトランプ政権に対して粗い評価がなされているため、本書はこの部分に留意しながら、4年間のトランプ政権を分析するものである。中国との摩擦・軋轢が激化している状況に鑑みても、アメリカをはじめ今後の世界政治・外交を分析していくうえで、重要かつ示唆に富むものである。
目次
第1章 ドナルド・トランプは大統領制を変えたのか?
第2章 分極化と議会
第3章 アイデンティティ・ポリティクスの激化
第4章 トランプ政治とメディア―分極化の加速
第5章 トランピズムと共和党―保守派の「再編」を中心に
第6章 トランプ政権における財政規律問題
第7章 ネオコン/レーガン派の居場所はあるか
第8章 トランプ政権下の米中関係―ワシントンにおける政策的収斂と太平洋を挟んだイデオロギー的分極化
著者等紹介
久保文明[クボフミアキ]
東京大学大学院法学政治学研究科教授、東京財団政策研究所上席研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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