出版社内容情報
昨今注目を集めるいわゆる性的マイノリティやLGBTの問題について、特に「クィア理論」に関わる諸テーマを論じる研究論文集。
目次
第1部 周縁化されたセクシュアリティ(ケーキがあるのになんでセックスなんかするの?―「アセクシュアルと法」を考えるために;シェレールとフーコー―フランス現代思想史における一挿話としてのペドフィリア;オープン・リレーションシップの可能性)
第2部 新たな性/生の実践(ハッテン場;コミュニティ;トランスジェンダーと法)
第3部 異性愛規範との交錯(カミングアウトしやすいのは「誰」なのか―「LGB」へのインタビューをジェンダーから読み解く;セクシュアリティ化されるマスキュリニティ―フィジカル・カルチャー雑誌における男性身体表象の変遷とホモソーシャル連続体;ハイスミス映画のクィアと逸脱―冷戦下のホモセクシュアリティ)
著者等紹介
綾部六郎[アヤベロクロウ]
名古屋短期大学現代教養学科教員。北海道大学大学院法学研究科法学政治学専攻博士後期課程単位修得退学後、同志社大学法学部法律学科教員などを経て現職。岐阜大学・愛知淑徳大学・中部大学非常勤講師なども兼任
池田弘乃[イケダヒロノ]
山形大学人文社会科学部准教授。東京大学大学院法学政治学研究科博士課程満期退学。都留文科大学非常勤講師等を経て現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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カモメ
2
興味深いテーマが多かったです。アセクシャルについてはどのようにして確立されてきたか等、知らない事が多く興味深かったです。カミングアウトについては、女性は曖昧な自己を抱いている事が興味深かったですが、ゲイと認識する事、レズビアンと認識する事や、他者にカミングアウトする事における相違点についてもっと深めていきたいと思いました。ロマンチックラブイデオロギーや、様々な性規範によって「異常」と排除されてしまう人たちがいますが、内面化されてしまっているイデオロギーや規範をもっと自覚したいと思いました。2019/12/29