内容説明
債権法改正をめぐり、時効期間の短縮化が声高に叫ばれている。しかし、時の経過の一事により、権利が今まで以上に容易に消滅してしまって良いのか。労災・職業病、公害、戦後補償、不当労働行為、児童の性的虐待、隠蔽された殺人事件など、“時の壁”が問題となった現実の訴訟を踏まえて、前著『時効と正義』に引き続き、さらに鋭くこの問題に答え、あるべきかたちを提言する。
目次
第1部 消滅時効・除斥期間論の現代的展開(民法724条前段の時効起算点―現実認識時説から規範的認識時説へ;民法724条後段「除斥期間」説の終わりの始まり―除斥期間説に基づき判例を統一した最判1989年の再検討;民法724条後段の「不法行為の時」と権利行使可能性―筑豊じん肺訴訟最判2004年の射程距離 ほか)
第2部 各分野における消滅時効・除斥期間論(戦後補償訴訟と時効―中国人・朝鮮人強制連行問題を中心に;環境・公害訴訟と時効・除斥期間;不当労働行為と消滅時効―鉄建公団訴訟東京地裁判決の時効論の検討 ほか)
第3部 時効法改革の基本視点と課題―消滅時効期間の短期化・統一化(近時の民法改正論における時効改革論;短期化の必要性;不法行為に基づく損害賠償請求権の短期時効規定の廃止論 ほか)
著者等紹介
松本克美[マツモトカツミ]
1956年東京・新宿生まれ。早稲田大学高等学院、同法学部卒業後、1988年早稲田大学大学院法学研究科博士後期課程満期退学。同年4月神奈川大学短期大学部法学科専任講師、同助教授を経て、1998年4月より立命館大学法学部教授、2004年4月より同大学院法務研究科教授、現在に至る。1993年9月より1年間ドイツ・フライブルク大学にて在外研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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