内容説明
国際法・国際機構論の最上敏樹教授、国際政治学の藤原帰一教授、法哲学の井上達夫教授ほか、国際法の各分野と憲法、法社会学など、国際法にかかわる諸学問を代表する優れた学者たちと、世界の国際法学界で活躍する大沼教授との刺激に満ち満ちた討論・対話集。
目次
第1部 国際社会と法(国際法学へのいざない;日本社会と国際法;世界を駆ける学問と実践;国際法教育の愉しみ)
第2部 国際法の認識、解釈、実現(国際法の生きた姿;国際法の主体と関与者;国家責任を読み解く;国籍の国際私法;人権―意義と現状;国際経済と法;国際環境法―国際公共価値の世界;安保保障―法への試練)
第3部 国際法の根本問題(国際法学と憲法学;国際法の規範的基礎;国際法の法的性質をさぐる;国際法と国際政治)
著者等紹介
大沼保昭[オオヌマヤスアキ]
1946年山形県生まれ。明治大学法学部特任教授、東京大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Haruka Fukuhara
10
雑誌連載当初から折に触れて読んでいたけれど、一冊にまとめられたものを見かけたので読み直し。いま読んでもやはり高度に感じられる議論も少なくなかったが興味深かった。石川健治先生と小寺彰先生、岩沢雄司先生との対談が特に印象的だった。2017/09/20
きみどり
1
自分の国際法への認識を相対化することのできる、良い本です。これには、本書の編者である大沼教授の視点の影響が大きいと思いますが、他方で、本書が様々な分野の学者との対談・鼎談形式によっていることも一つでしょう。日本で法学を勉強していると、とりわけ裁判規範としての法という見方に染まりがちです。しかし世界の多くの国では、裁判規範としての法の役割は大きくはない。そもそも法がきちんと整備されていない国さえ多いという事実を、いつの間にか見落としていたことに、ハッとさせられます。自己相対化の視点を忘れてはなりません。2013/05/05
梅田
0
実質、大沼保昭先生の研究をみんなに話して聞かせる対談本。問題意識の持ち方に共感はするけどなかなか独創的でストンと入ってこない論理もあり、読み飛ばしてしまったところも結構ある。国際法のざっくりとした知識がないと序盤から厳しいので、既履修者向けかも。2020/11/03
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