出版社内容情報
米国で発展した「司法政治学」のアプローチを方法的な軸に据え、司法審査と民主主義の関係を理論的・実証的に考察する。
内容説明
司法と民主主義の二元論を克服し、司法の国民的基盤を獲得していくための理論的視座を模索する日米の研究者による野心的試み。
目次
司法制度改革と市民の法主体性―主権/人権の二元論克服に向けて
第1部 司法審査と政治過程(上昇する期待と下降する期待―「司法支配制」の評価をめぐって;司法審査と政治史の「潮流」―憲法裁判所の役割に関する考察モデル比較;内閣法制局と最高裁判所―2つの違憲審査機関の制度配置と政治システム変動;合衆国最高裁判所と憲法体制;司法の設計と改革―アメリカ司法の政治体制説からの教訓;日本における司法権の独立―実証研究の結果と意義)
第2部 法の支配と司法の応答性(「応答的法」型の司法に向けて―可能性と危険性;日本における応答的司法への期待と司法制度改革;司法と政治の距離―ペレッティ教授の見解を手掛かりに;戦後日本公法学と法の支配)
著者等紹介
棚瀬孝雄[タナセタカオ]
1943年生まれ。東京大学法学部卒業。ハーバード大学大学院修了。京都大学大学院法学研究科教授等を経て、中央大学法科大学院教授・弁護士(東京弁護士会所属)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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