内容説明
国際的人権侵害事件に立ち上がった弁護士たちが、大同団結して難攻不落のトンネルを穿つように次々に立ちはだかる固い岩盤を突き崩して行く裁判過程は、国境を越えた人類共通の正義と理念を実現する闘いとして弁護士のみならず、人間としてかく生きたい亀鑑を示している。
目次
第1章 難事件に立ち向かう
第2章 開かれた法廷への途(加害と被害の対話、そして…―七三一・南京虐殺・無差別爆撃事件訴訟;語ることのできない被害―中国人「慰安婦」訴訟;「身の潔白」を証明したい―海南島戦時性暴力被害事件訴訟 ほか)
第3章 立ちはだかる法律論の壁(法廷で問われる国際感覚―個人請求権;戦前の亡霊を克服する―国家無答責;正義は時間を打ち破ったのか―時効・除斥 ほか)
第4章 国内外での支援の広がり
第5章 過去の克服、そして未来(「過去の克服」と未来への責任;私たちが願うもの)