放送行政の法構造と課題―公正な言論空間の変容と行政の公共性

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ A5判/ページ数 262p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784535513518
  • NDC分類 699.1
  • Cコード C3032

内容説明

本書は、2001年12月に、名古屋大学大学院法学研究科に提出した課程博士号請求論文「アメリカ放送行政における公正の法構造―公正原則に基づく規制の価値と再構成」を中心として、主としてわが国における同様の素材についての検討成果を加えたものである。主として本書が検討を加えたアメリカの学説や判例は、かの地の社会構造を基礎とする固有の法理論であるが、同時に、日本の放送法制においても参照可能な内容が少なからず含まれていると思われる。とりわけ一定の行政像を前提とする作用の授権とコントロールの追究が放送空間における政治行政と市場による介入を生むこととなれば、これにより国民の言論表現の自由が制限されることは否定しがたい。そこで拡大縮小するこの空間において公共を形成するための作用の授権と制限、それが可能となるいくつかの法的条件が柔軟に検討されていたのである。この点は、わが国においては法治主義論の問題領域にもかかわるように思われるので、アメリカ法に示唆を得つつ、本書では新たな視点を意識した副題を付加することとした。

目次

第1編 アメリカ放送行政の生成展開と法(放送行政の生成と内容の審査;放送行政の展開と放送の公正)
第2編 規制撤廃時代におけるアメリカ放送行政の法構造(放送行政の変容と公正の非法化;放送行政の新展開と情報提供義務)
第3編 日本における放送行政の法構造と課題(放送行政の法的仕組みと構造;放送技術の標準化による法構造の変容)

著者等紹介

稲葉一将[イナバカズマサ]
1973年8月三重県に生まれる。1996年3月三重大学人文学部社会科学科卒業。2002年3月名古屋大学大学院法学研究科博士課程後期課程修了。博士(法学)学位取得。2002年4月愛知学院大学法学部専任講師。現在に至る
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

最近チェックした商品