内容説明
本書では、ドイツにおいて展開してきた私化(Privatisierung)の中で、「私人による行政」の現象がどのように形成され展開しているかを明らかにし、それを法的に統制する行政法および行政法学の制度および法理論の形成を行政改革の個別の分野ごとに調査し、検討を加えた。そして、それとの比較において、わが国における同様の現象について、特に指定機関制度を中心にその法的位置づけを行ったものである。
目次
第1編 ドイツにおける「私人による行政」の法的統制(行政改革と私化の展開;私人への行政権限の委任;私人による技術監視と「私人による行政」論;航空管制組織改革と「私人による行政」論 ほか)
第2編 日本における「私人による行政」の法的統制(特殊法人等機能的行政組織の実態とその問題点;指定機関による行政の法律問題―日本における「私人による行政」手法の法的統制;公的規制と「私的」規制―公的規制の機能的把握とその法的統制)