感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
崩紫サロメ
7
法学セミナーの別冊として2019年に刊行されたもの。扱われているのは2009年頃から顕在化してきた在特会の活動とそれを巡る判決が中心で新しい話は少ないが、この問題は決して過去のことにはなっていないし、ヘイトが日常化している今、しっかりと向き合うべき問題であると改めて思う。考えさせられたのが低すぎた量刑評価と、再犯率の高さについての指摘(p.108)である。これは検事も裁判所も憎悪犯罪の一般的特徴を理解していなかったことに起因するとする。法曹界に進む人たちが真剣に学ぶべき課題だと感じた。2019/12/02