内容説明
本書では、注目が集まる半導体について「業界の相関図」「各業界の特徴と役割」「半導体のしくみと構造」「前工程・後工程の全貌」「熾烈な競争の歴史」「半導体市場の現在と今後」などを取り上げ、専門知識がなくても理解できるよう解説しました。
目次
第1章 半導体メーカーから部材メーカーまで―半導体業界の相関図1
第2章 台頭するファブレス、ファウンドリー―半導体業界の相関図2
第3章 半導体はどこで何に使われているのか?
第4章 半導体はどんな歴史を辿ってきたのか?
第5章 そもそも「半導体」とは?
第6章 電子回路を構成する「半導体素子」とはどのようなものか?
第7章 集積回路(IC)とは何か?
第8章 集積回路はどのようにつくられる?
第9章 半導体産業の今後と日本の立ち位置
附章 半導体業界の主なメーカーの特徴
著者等紹介
菊地正典[キクチマサノリ]
1944年、樺太生まれ。1968年、東京大学工学部物理工学科卒業。日本電気(株)に入社して以来、一貫して半導体デバイス・プロセスに従事。同社半導体事業グループの統括部長、主席技師長を歴任。(社)日本半導体製造装置協会専務理事を経て、2007年8月から(株)半導体エネルギー研究所顧問(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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榊原 香織
115
分かりやすく書いてくれてると思う。 思うけど、技術的なことはやっぱりよく分からなかった。 ウエハーと聞くと、ウエハースしか浮かばない。 TSMC,ASML.せめぎ合っている企業名はとりあえず分かった。日本がダメになり、今、盛り返そうとしてるのも分かった2024/08/28
よっち
36
新型コロナ流行直後の半導体不足や米中覇権争いが激化して世間で注目された半導体。そのしくみや基本構造、作られ方まで、元技術者の著者がわかりやすく解説した一冊。業界の中心となるIDMや自社用半導体に特化した大手IT企業、「前工程」「後工程」に分かれた製造装置業界。工場を持たないファブレス企業や製造工場としてのファウンドリー・OAST、それらを取り巻く業界の構造。半導体とはどういうものか、半導体素子や集積回路の解説、これからの展望と日本の立ち位置、主なメーカーの特徴など、ざっくりと全体像が把握できる内容でした。2024/05/09
奈良 楓
16
丁寧とは思いますが業界人でない私には難しかった。ベテラン社員のから引き継ぎ書のような本。アメリカにしてやられた日米半導体協定に対する口惜しさと理不尽さがひしひしと伝わります。2024/07/20
紫の煙
11
技術の専門的なことはさておき、半導体に関する本を何冊か読み、業界、各国の思惑、今後の見通しなど、関心のある事が勉強になった。著者は、1944年樺太生まれの方だが、日本電気で半導体に関わってきただけあって、知識が豊富で、思い入れも人一倍であろう。半導体業界には、世界の景気をこのまま牽引して欲しい。2024/07/12
一休
7
門外漢ながら半導体のことを知りたいと思い手に取ってみたものの、思ったより難しかった。。。その分、半導体とは何か、仕組み、歴史的経緯などを丁寧に書いてあるので、全体像を把握できた。また、半導体と一言で言っても、様々な目的のものがあり、製造する難しさ、価値も千差万別なんだな。イメージでいうと「半導体」って「会社」って言葉ぐらい抽象度が高いものだということがわかった。2025/03/19