出版社内容情報
マンガ、アニメ、ゲームを新たな教養の知として明らかにする「ポップカルチャー教養主義」宣言!
目次
第1部 マンガ(マンガは教養か?『ドストエフスキーの犬』;フィクションは「現実」を描くべきか?マンガ『ザ・ファブル』『告白』とアニメ『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』;自己啓発、宗教とポップカルチャーとの深い関係 ほか)
第2部 アニメ(アニメを研究するとはどのようなことか?;バブル期のカリカチュアとしてのアニメ作品たち;浦島太郎を特撮にしたら?!『うたう!大龍宮城』 ほか)
第3部 ゲーム(ビデオゲームとは何か?;かけ足でビデオゲームの歴史;監獄物語としてのゲーム『龍が如く』 ほか)
著者等紹介
内藤理恵子[ナイトウリエコ]
1979年まれ。哲学者、宗教学者。博士(宗教思想)。2002年、南山大学文学部哲学科卒業(現在は人文学部に統合)。2010年、南山大学大学院人間文化研究科宗教思想専攻博士後期課程修了。現在、南山大学宗教文化研究所非常勤研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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akihiko810/アカウント移行中
21
マンガ、アニメ、ゲームなどあらゆる角度のポップカルチャーを、新しい現代の教養に位置づけようと試みた本。印象度B 「新しい現代の教養に位置づけようと」する試みは、あまり成功しているとは思えず、それよりも著者のポップカルチャーへの関わり(思い出)話としての側面が強い。著者は就職氷河期世代らしく、ラノベの異世界転生とかを「氷河期世代の夢」みたいな感じで書いてるが、なんか雑な仕事な気がする。やたら就職氷河期がでてくるのも謎2023/02/25
ふみあき
18
「新しい教養」というタイトルだけど、著者が自分のオタク趣味について滔々と語っている感じ(とくにビデオゲームについての第3部はアツイ)。『おぼっちゃまくん』とか『つるピカハゲ丸』とか、懐かしすぎて泣ける。前者以外にも、いくつかの小林よしのりの作品が引用され、肯定的に評価されている。が、いちいち「政治的発言はダメだけど……」みたいなエクスキューズつきなのは、インテリの世界では小林を真正面から褒めるのはためらわれる?2022/03/19
ああああ
4
エリアーデによれば人間にはまず、「努力せずして」「聖なる場所」にいたいという普遍的な願い (楽園へのノスタルジー)があり、古代においては、家の柱と世界軸が同一視された事例のようにその願望が叶えやすい環境がありましたが、その後、神話や英雄がどんどん肥大化していくと、かえってその願望が見えにくくなったというのです。 エリアーデの説を前提として、もし肥大化した神話や民間伝承が消滅したら、より原初的な聖なる場所を人間が求めることは自然な流れでしょう。2025/02/12
gokuri
4
ポップカルチャーとしてのマンガ、アニメ、ゲームについて、宗教学者である著者が、自分の経験したコンテンツへの思いを含めつづった本。当然ながら3項目各100頁に満たないので、読者との接点は少なくなってしまうのだが、やむを得ない。個人的に興味をもって読んだのは、「エヴァ」「攻殻機動隊」ビデオゲームの歴史、著者のVRへののめり込みぶり マルチエンディング など。 宗教的な考察を無理に持ち込んでいないので、肩ひじ張らずに読み流してしまった。2022/07/30
azu3
4
新聞の書評で知り、読み始めたのだが、早々に挫折。ナナメ読みも試みたがそれも叶わず、諦めました。ごめんなさい。題材や著者の考えは面白いのだが…。大学の授業で使うために15章構成にしたのかな。2022/05/03