出版社内容情報
50のポイントを押さえることで、現代につながる世界経済の変遷と未来の動きが見えてくる一冊!
内容説明
「51の転換点」で経済を動かした出来事がわかる!「経済を読むPOINT」で出来事の背景がわかる!「わかりやすい解説」で国々の思惑がわかる!バブルや停滞はなぜ起こるのか?国々の経済戦略はどんな影響を与えるのか?今、世界はどの方向に向かっているのか?を的確に読むための基礎教養。
目次
序章 「経済の血液」貨幣の二つの流れ―銀貨と中華世界の銅銭
第1章 ユーラシアの大帝国と大規模経済の出現
第2章 大航海時代によるヨーロッパ経済の勃興
第3章 海の経済のレールを敷いた小国オランダ
第4章 資本主義が拡大して紙幣・金融商品が登場
第5章 金融の時代の到来とロスチャイルド一族の台頭
第6章 二つの産業革命によるヨーロッパ経済の成長
第7章 史上最大のイギリス帝国によるポンドの覇権
第8章 ゼロから躍進していくアメリカ経済
第9章 二つの世界大戦がもたらしたドル覇権
第10章 ドルが力を失い、勢いづくアジア経済
著者等紹介
宮崎正勝[ミヤザキマサカツ]
1942年生まれ。東京教育大学文学部史学科卒。都立三田高校、都立九段高校、筑波大学附属高校教諭、筑波大学講師、北海道教育大学教授などを経て、現在はNHK文化センター等の講師として活躍中。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
110
図書館の新刊コーナーで見つけて読みました。宮崎正勝、初読です。内容に新鮮味はありませんが、経済の世界史が解りやすく図解も含め語られています。やはり通貨とグローバリゼーションなんでしょうね。入門書としては、評価出来ます。副題に未来が読み解けるとされているので、未来予測があれば、もっと良かったと思います。2017/09/18
出世八五郎
25
歴史は経済抜きでは語れない。という流れの中で書かれた本。歴史の叙述が多かったので最後まで戸惑った。1929?の世界恐慌で米国はグラス・スティーガル法を成立させたのに、現代ではそれが廃止され再度マネーゲームが始まっている点に言及して欲しかった。あと、米国が石油利権を手放さない為に無実のイラクを攻撃したのと同じように、大英帝国も金本位制でイニシアチブを取る為に侵略的に南アフリカ戦争確かボーア戦争を行なったのを知った。アヘン戦争も三角貿易で銀が必要だったから行なわれた。2019/05/19
禿童子
25
5000年前のメソポタミア文明から最近の英国のEU脱退(ブレグジット)までの時間フレームの中で世界を俯瞰する形で経済の流れと歴史的推移を語るという壮大なストーリーです。元高校教師という宮崎さんだけあって、受験参考書のような章立てで生徒の興味を外さないストーリーテリングはさすがです。面白いのは16世紀スペイン最盛期に新大陸で鋳造されたスペイン・ドルという銀貨がはるばる太平洋を渡ってフィリピンのマニラで中国との貿易に使われ、丸いコインの中国での呼称「圓銀」が、中国元、日本円、韓国ウォンの名前の由来になった事。2017/10/31
nakmas
11
紙幣、手形、為替など決済手段の成り立ちから、 経済の仕組みと歴史的流れまで、幅と深さをもって学べる。 繰り返し読む本に加えます。2019/02/09
キリル
11
世界史を経済の流れから眺めて、キーとなる事柄51個を転換点として厳選し、それらを中心として経済の流れを読み解いています。地理的・歴史的事実と多く関連づけることで従来の経済史とはまた違った感じになっていて読みやすかったです。現在の経済戦略が実は昔の歴史の流れの再現となっているというのは面白かったです。多くの国の経済戦略が登場しますが、イギリスの経済戦略はさすがは覇権国家になっただけあってかなりのやり手だと思いました。プレイヤーが多様化し複雑化している中、今後どうなっていくのかさらに興味がわきました。2017/08/30