内容説明
義足アスリート中西麻耶の壮絶すぎる生きざま。金子達仁がスポーツライター人生を懸けて挑んだ雄篇。だからこそ、中西麻耶はすべてを曝け出した。思わずもんどりを打つほどの、衝撃エンディング!
目次
第1章 右足切断の事故
第2章 明豊高校ソフトテニス部
第3章 障害者陸上の現実
第4章 アメリカへわたる決意
第5章 Stairway to He…(天獄への階段)
第6章 ロンドン・パラリンピック
第7章 We are the Champions
著者等紹介
金子達仁[カネコタツヒト]
1966年、神奈川県横浜市生まれ。法政大学卒業後、「スマッシュ」「サッカーダイジェスト」編集部を経てフリーに。1997年、サッカー・アトランタオリンピック代表を取材した『叫び』『断層』でミズノ・スポーツライター賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
choco
38
私はパラリンピックを殆ど知らない。ので、もちろん選手も知らない。彼女の事もこの本を通して知った。壮絶な戦いだっただろう。仕事中の事故出る右膝下からの切断。勇気がいっただろう。でも、切断からの人生が痛々しく、彼女の頑張りすぎる性格も混じり胸が痛くなり目をそらしたくなる場面もあった。なぜそんなに力を入れるんだろう。正直感じる部分もあったが、力を入れなければ仮面頑張り剥がれ何もかも受け入れられなくなるのだろう。人と違い事をする人間に対して難色を表す日本人もいるが、私は彼女を応援したい。ラストの一行…どうなったの2015/12/23
まさ
27
久しぶりに読み返した。パラのニュースを耳にする度に、その人その人の人生を想像してしまう。メダルがどうこうで理解を深めるのもよいかもしれないけど、知る方向性も多様であってよいと思う。2014年12月発刊の時点でも凄まじい人生だけど、その後現在まではどう?成績とは違う部分を知りたくなる。2021/09/02
亜希
19
先日テレビで義足の選手が100mを走っているのを観て興味をもち、色々と調べていくうちにその存在を知った中西麻耶さんのノンフィクション。どんな小説を読んでも泣けない私ですが、何回かグッとくる箇所があり、それ以上にショッキングな箇所もあり、でも読みやすく夢中になって一気読みしました。帯にある”衝撃エンディング”とは確かにそうだけれど、それを上回るほどそれまでの過程ももかなり濃い内容となっています。何に関してもですが、興味を持たなければ恐らく一生知らなかったであろう世界。中西さんの今後のご活躍を応援しています!2015/07/07
ぽかちゅう49
17
壮絶と言うかなんと言うか…足を失ったあとの行動は物凄いバイタリティだなと思う。すごいな、とも思うし意志の強さも感じました!ただそれと同じくらい筋違いな所が…自らが売り込み、飛び込みにいって雇ってもらった(コレ凄いね)アカデミーやスポンサーに対しての不義理は駄目だって(>_<)同じ事が自分に降りかかった際に被害者ぶってた?のはナシだよ…その後結果を残しても個人的には認めていいのかな、と思ったり(企業がいいならいーんだけどさ)人には恵まれてる人だなと思いました。2019/04/05
ぐうぐう
16
対象者に対する抗い難い興味。金子達仁のスポーツノンフィクションがいつもそうであるように、本書もその例に漏れない。中西麻耶という選手の生き様に対する興味が、『ラスト・ワン』が書かれる動機として貫かれている。それはひとことで言えば、どうしてそこまでして戦うのか、という一点だろう。事故により片足を失い、夢を断たれた女性が、障害者陸上に希望を見い出す。しかしそこで彼女を待ち受けていたものは、想像を絶する苦悩だった。(つづく)2015/01/30
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