内容説明
「会計が難しい」「会計がつまらない」と感じるのは、決算書の数字と実際のビジネスがどのように結びついているかがイメージできないからです。本書では、「ビジネス」「会計」「決算書」をバランス良く説明し、それらがどのように結びついているかをイメージできるようになっています。
目次
1 甲子園球場の土地は時価155億円なのに、なぜ決算書には800万円でのっているのか
2 V字回復の謎を解く―日産のリバイバルプランでは売上が1,100億円しか増えていないのに、なぜ利益が1兆円も増えたのか
3 楽天はなぜ赤字でも株価が高いのか
4 どうなってるの日本の会計―2009年問題とは何か
5 ライブドア事件―会計ルールの抜け道を利用することは粉飾か
6 エンロンとライブドア―2つの事件の共通点
7 上場企業の業績はバブルより良いのに、なぜ肌で感じる景気は寒いのか
著者等紹介
望月実[モチズキミノル]
1972年名古屋市生まれ。立教大学卒業後、大手監査法人に入社。監査、株式公開業務、会計コンサルティング等を担当。2002年に独立し、望月公認会計士事務所を設立。ドラッカー学会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
手押し戦車
7
資本主義とは資本を中心とした社会であり資本を増やして行く事が目標になり自由競争の下で競争し良い商品を創り多くの人から支持を得て行く。費用が多い事は社員の給料や下請けなどの収益に貢献出来る。経済は生産者と消費者との間でお金をやり取りして回り多くの人は生産者として働き、消費者としてモノを購入する二面性がある。お互いが思いやりを持ちバランス良く利益を配分してそれが社会全体をバランス良く発展させる事になる。費用の部分に人の思いやりを入れ多く費用を出してると胸を張って主張する会社は社員、顧客、下請けを大事にしてる2014/11/06
ただの晴れ女
3
2007年に出版された本だけあり「懐かしい」題材が使われている。いくつか読んだ会計本の中でも、ライブドア事件のスキームが最も分かりやすかったかな‥。世界からみて日本の会計基準が不信感を持たれて有価証券の評価法が改定したことや、連結財務諸表の重要性が勉強になった。ただ流し読みしても十分楽しいんだけど、簿記の勉強を始めたからこそ響く箇所が増えて、より面白みが増した本だった。2021/02/28
村越操
2
ニュースを素材に会計の仕組みを説明しています。興味深く、会計の初歩を学べると思います。利益を求めすぎると間違った方向へ向かう危険性があるとの指摘に重みを感じました。2012/10/11
mackane
2
会計がただの作業にならないように。話題性のあるニュースを読み解く。2009/10/21
mach55
1
07年に出版されたものなので、ライブドアやエンロンの粉飾決算事件など、題材はタイムリーではないが、理解しやすい解説で会計に面白さを覚えてきた。国の政策から独立して公平かつ迅速なルール制定ができるとの理由で、会計ルールは民間で定めている。収益−費用=利益であり、利益の数字は経営者の意思決定により変わるため「利益は経営者の意見」。リストラのタイミングなど、経営者判断により費用の計上年度を調整可能。また、費用が多ければそれだけ経済を回していることになると言う視点は目から鱗。三方良しの経営はSDGsにも通じる形。2022/06/23




