出版社内容情報
「経営の神様」と崇められる松下幸之助だが、彼ほど人間臭い人間はいなかった。大いな
るロマンのもとに起業、有能な実務力を発揮し、しかも時には“蛇の目”で自分と部下を
突き放して見ていた…。元・松下電器副社長がはじめて明かす幸之助「三つの素顔」。
内容説明
松下幸之助はなぜ「経営の神様」になりえたか。誰も指摘しなかった人間臭い素顔を活写。誰よりも優しく、温かく、有能で、かつ“何とも厭な”部分を併せもった偉人のもう一つの顔。「経営の神様」が逝って早や10年いま幸之助あらば何を考え、何を為したか。
目次
第1章 なぜいま松下幸之助か
第2章 大いなる夢想家・幸之助
第3章 有能なる実務家・幸之助
第4章 何とも厭な奴・幸之助
第5章 いま再びの松下幸之助
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぶ~よん
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かの有名な高橋清貴を輩出した松下政経塾を創設した松下幸之助の「人間らしさ」を記した本。商売の世界では神格化されている松下幸之助だが、彼は神ではなく人間だったと筆者は主張し、その人間らしさ故に成功をおさめた人物だと述懐している。社員を家族のように暖かく扱い、自分を批難する人間には冷酷非情な態度をとる。その矛盾した人格が、松下幸之助の経営者として奇抜な部分だったという。幼少期より身体が弱かったという事実は、些か意外であった。商売は誰でもできる。だけど、商売を好きでなくちゃいかん。これ、本当に真理なんだろうな。2015/08/05
すー
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タイトルだけみると松下幸之助の負の側面を描いているのかなと思ってしまうし、著者自身、実際に松下幸之助と触れ合ってきた人間として「現在の松下幸之助像は神格化されすぎている。彼はもっと人間臭い人間だった」みたいなことを言ってるにも関わらず、松下幸之助の美談集としてとてもうまくまとめられていた。著者は松下幸之助のことを「親爺さん」と呼んでいたような関係であったらしく、松下幸之助に対する親愛の情が漂う本でした。特に批判を読みたかったわけでもないのそれなりに満足です。2011/12/01