感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
88
金融庁が発足してからかなり立ち、むかしは護送船団方式ということで銀行サイドからの立ち位置でしたが、最近は世論の方向を向いて金融育成庁などと自分たちで言い始めています。その流れを日経の記者が追ってきていますが、さすがに分析は大したものだと思います。その反面最近のスルガ銀行については忖度している感じがしました。金融庁自体が検査マニュアルをきちんと読まないで検査したとか思えないですね。マニュアルには銀行の役員が審査と営業を兼務してはいけないと書かれているのにそこを見なかったということですね。2019/04/19
templecity
11
省庁再編の過程で生まれたのが金融庁だが、予算としては国全体の0.1%にも満たないと言う。それでも金融行政を担う官庁として、単なる規制当局ではなく金融事業を育てるという気概もある。それまでは銀行の役員は大蔵省の天下りで占められていたが、今では2行のみ。銀行の再編においても様々な綱引きが行われていた。フィンテックのこの時代、当局も国全体のことを考えて策を練らねばならない。 2019/11/25
Yuichi Tomita
5
再読。感じたのは、上手く行っているかは評価が別れるとは思うが、官庁の中では珍しくPDCAを回そうとしている組織だということ。第一には環境の変化に付いていくためだとは思うが、創設されてまだ20年であることも影響しているのかもしれない。 他の官庁もそうあるべきではないのか。文科省、財務省、厚労省などが改革に取り組んでいるというのは聞いたことがない。それでいいのかね。2019/04/26
kaz
4
単に遠藤新長官の方針に賛辞を送っているだけのように読めなくもないが、背景を含め考え方を理解するうえでは役に立つ。動きの裏にあるエピソードも面白い。横浜銀行の生え抜き頭取の誕生は驚いたが、その裏には大きな動きがあったのだと理解した。2020/04/21
Book worm7
4
2018年夏に金融庁は抜本的な組織再編をした理由はフィンテック対応。日本は異業種による銀行さんには寛容であり、楽天が銀行を経営することは可能だが、みずほが楽天を経営することは不可。アマゾンアメリカ銀行は不可だがアマゾン日本銀行は可能。米国は異業種による銀行参入及び銀行買収は不可。金融庁はコーポレートガバナンスコードを作ったがこれはあくまでも行動つまり原則であり光ではない。日産ゴーン事件後に金融庁はガバナンスフォロー会議を実施。2019/10/19