生産性―誤解と真実

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生産性―誤解と真実

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  • サイズ A5判/ページ数 316p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784532358037
  • NDC分類 332.107
  • Cコード C0033

出版社内容情報

今こそ必要、正しい「生産性」の理解を! 流布する数多くの誤解を正し、日本の生産性を高める、真に有効な政策を提示する。「生産性に関する最先端のエビデンスをまとめあげた著者の力量は見事だ。この本のスピルオーバーによる生産性上昇効果は間違いなく大きい。」
――大竹文雄・大阪大学教授、毎日新聞2019年1月6日書評欄)

■生産性向上にとって良い政策、悪い政策とは?
不都合な真実を直視せよ! 生産性向上への過大な期待は禁物。エビデンスに基づく政策選択が必要だ。
気鋭のエコノミストが、広範な視点から、エビデンスに基づいて生産性と経済政策をめぐる論点を整理。真に有効な処方箋についての考え方を提示する。
■世界的に生産性の低迷――「長期停滞」――が懸念されている。生産性は、経済成長、国民の豊かさを決める最も重要な概念の一つである。しかし、生産性に関する巷間の論議には、多くの誤解や根拠の乏しい通念がある。企業経営者や政策担当者も例外ではない。
■例えば、「企業収益が増えることが生産性上昇である」「高い価格設定ができないので日本の生産性は低い」「働き方の見直しが生産性を高める」「中小企業や地域経済の底上げが日本の生産性を引き上げる」等々である。また、生産性上昇の先行きへの過大な期待は、日本経済のリスク要因となる。
■生産性を高めるために何が必要なのか。「イノベーション」「教育・人的資本投資」「働き方改革」「経営の質」「規制改革」「グローバル化」「都市・地域経済」「財政・社会保障」――。広範な領域にわたる具体的なテーマに即して、何が、そのように生産性に関わっているのか、生産性向上のために必要な政策とは何か、阻害する可能性のある政策は何かを明らかにする。

序 章 注目される生産性

第1章 生産性をめぐる誤解

第2章 イノベーションと生産性

第3章 重要性を増す人的資本投資

第4章 働き方と生産性

第5章 変化する日本的経営と生産性

第6章 競争・規制改革と生産性

第7章 グローバル化と生産性

第8章 生産性の地域間格差と人口移動

第9章 生産性とマクロ経済政策

第10章 生産性の重要性と限界

終 章 生産性向上のための選択

森川 正之[モリカワマサユキ]
著・文・その他

内容説明

生産性を高めるために何が必要なのか。「イノベーション」「教育・人的資本投資」「働き方改革」「経営の質」「規制改革」「グローバル化」「都市・地域経済」「財政・社会保障」―。気鋭のエコノミストが、広範な視点から、エビデンスに基づいて生産性と経済政策をめぐる論点を整理。真に有効な処方箋についての考え方を提示する。

目次

注目される生産性
生産性をめぐる誤解
イノベーションと生産性:第四次産業革命の光と影
重要性を増す人的資本投資:教育訓練と生産性
働き方と生産性
変化する日本的経営と生産性
競争・規制改革と生産性:新陳代謝の円滑化
グローバル化と生産性:不確実性が高まる世界貿易体制
生産性の地域間格差と人口移動
生産性とマクロ経済政策:深刻化する財政リスク
生産性の重要性と限界:エビデンスに基づく政策選択
生産性向上のための選択

著者等紹介

森川正之[モリカワマサユキ]
経済産業研究所副所長。1959年生まれ。東京大学教養学部卒業。通商産業省(現経済産業省)入省。同省経済産業政策局調査課長、同産業構造課長、大臣官房審議官などを経て、現職。この間、政策研究大学院大学助教授、経済産業研究所上席研究員。経済学博士(京都大学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ともふく

11
生産性について、様々な論点を鳥瞰的に整理し論述してくれる。とても勉強になる。国の生産性だけでなく、企業の生産性をいかに高めるかを考える上でも重要な話が多い。教育や研究開発投資は、すぐに成果は出ないが生産性向上効果は高い。また、本社が大きい会社の方が生産性が高いという。日本企業が削ってしまったものが実は大きな価値があった可能性がある。数々の研究成果に触れながら、客観的で淡々と論を進めていく著者の文章は、冷静で分かりやすい。生産性に関する巷の誤解を解きたいという著者の熱い思いをかえって感じる文章だった。2022/11/23

おせきはん

11
人口が減少する中、経済成長のために欠かせない生産性の向上を目指す施策と課題について、様々な経済活動に焦点を当てて実証分析に基づき論じられています。機械化などの効率化が生産性の向上につながると考えがちですが、必ずしも合理的に行動しない人間の意思決定の影響を受け、常に効率化が生産性向上をもたらすわけではないことには説得力がありました。2018/11/24

Great Eagle

9
生産性向上は企業成長に不可欠と信じているが、さて生産性とは何かとなると困った。本書を読んで、マクロ経済学と経営学との間の矛盾に繋がるものの一種だと理解しました。労働生産性となると、更に誤解も多くて、労働時間投入と資本投入との関係で見ていくことになろうが、生産性向上が利益率向上に直結しないことが悩ましいです。2020/08/05

hurosinki

7
生産性を高める施作について、定量的なデータ、豊富な実証研究とともに紹介されている。 第1章は生産性の定義を確認し、よくある誤解と正しい解釈を提示する。供給面から見ると、中・長期的な経済成長は、労働供給の増加、資本ストックの増加、全要素生産性(TFP)の上昇によって生じる。しかし労働投入量は日本で低下傾向で、資本ストックの増加率もTFPと労働投入量とに依存する内生変数であるから、日本の経済成長を供給面で規定するのはTFPになる。つまり日本の成長には生産性向上が必要ということ。2021/12/07

ミッキー

5
EBPMに基づく、事実と理論、因果関係を詳細に分析した展開。著者の本には改めて感心しました。地方再生の分析など、ここまで述べて良いかと思うほどの切れ味。とても参考になります。オススメです。2019/03/28

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