異次元緩和の終焉―金融緩和政策からの出口はあるのか

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異次元緩和の終焉―金融緩和政策からの出口はあるのか

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  • サイズ B6判/ページ数 264p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784532357481
  • NDC分類 338.3
  • Cコード C3033

出版社内容情報

緩和継続政策は行き詰まり、経済・市場の混乱は避けられない。異次元緩和の早急な打ち切りを唱え、量的緩和政策の是非を改めて問う。

内容説明

日銀の巨額損失、債務超過と財政の破綻!金融緩和からの脱却はなぜ困難なのか?日本経済の根幹を揺るがす大問題を徹底分析。

目次

序論 「金融政策の死」を「経済の死」につなげぬために
第1章 効果なしと分かっていた量的緩和をなぜ繰り返したのか?
第2章 弊害の大きいマイナス金利と長期金利操作
第3章 評価(1)物価上昇率目標は達成できず
第4章 評価(2)消費を増やさず、格差が拡大した
第5章 世界は金融緩和政策からの脱却を目指す
第6章 出口に立ちふさがる深刻な障害
第7章 本当に必要なのは構造改革

著者等紹介

野口悠紀雄[ノグチユキオ]
1940年東京生まれ。63年東京大学工学部卒業、64年大蔵省入省、72年イェール大学Ph.D.(経済学博士号)を取得。一橋大学教授、東京大学教授、スタンフォード大学客員教授、早稲田大学ファイナンス研究科教授などを経て、早稲田大学ビジネス・ファイナンス研究センター顧問、一橋大学名誉教授。専攻はファイナンス理論、日本経済論。主な著書:『情報の経済理論』(東洋経済新報社、日経・経済図書文化賞)、『財政危機の構造』(東洋経済新報社、サントリー学芸賞政治経済部門)、『バブルの経済学』(日本経済新聞社、吉野作造賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まゆまゆ

6
異次元金融緩和により国債購入を続けてきた日銀。経済実態と合わない金利を作りだした結果、出口戦略が難しくなった。手放した瞬間に債務超過になる可能性を指摘。インフレターゲットは先送りされ続け、日銀への信頼は揺らぐばかり。円安になっても輸出は増えないことがわかったので、実質賃金を上昇させるためには円高にして消費者物価を下げる方が効果的との指摘も。2017/11/30

俊介

2
本当に野口さんの仕事ぶりにはいつも感服させられる。本書も、数々のデータを駆使してグラフ化図表化して示されており、その主張の説得力を高めている。本書は直接には日銀の金融政策を批判したものだ。アベノミクスという言葉は出てこないが、日銀と一体となって進めた異次元金融緩和が、むしろ日本の経済の崩壊リスクを高めている事実が詳らかにされている。もちろん異論もあるだろうけど、私としては野口さんの主張に圧倒的な説得力を感じる。でもまぁ肝心の結論である、構造改革、自由貿易推進という肝心な部分は同意できないのが残念。2019/02/01

伊野

1
本書はロシアウクライナ問題が起こる前で、2022年現在の急激な円安に見舞われていない状況下に書かれているが、それでもなお日本の金融政策の行き詰まり感は伝わってくる。日本の量的緩和が機能しない要因は、国債購入によりマネタリーベースを増やしてマネーストックを増やそうと画策したが、企業の投資需要がないためにマネーストックが増えなかったことに起因する。求められるのはイノベーションをもたらす機構改革、規制緩和であるが、これも一朝一夕には実現できない。2022/07/15

christinayan01

1
「異次元緩和ってなんだったの?」に対する最高の見解の一冊。専門用語はまあまあ出てくるがとにかく説明がうまいから、経済に疎い人でも本当によく理解ができると思う。 結局は、例えばお店で考えれば、魔法の力で在庫が数十倍に増殖したとしても、使う人・買う人がいなきゃ何の意味もなさないってこと。他の本でもよく見るが、日本ってもう貿易立国ではなくて配当収支で飯食ってるんだから単純に円高誘導のほうが日本の経済政策としては吉であることにも改めて言及している点はさすが。2019/05/01

Uz あなぐま

1
第7章の冒頭/金融政策や財政政策などのマクロ経済政策はもともと経済の一時的な変動に対処するためのものであり潜在成長率そのものを永続的に高めることができない。生産性を高めて潜在成長率を高めるためには新しい技術を取り入れ産業構造を改革することが必要である…日本を世界に向かって開かれた国にすることが必要だ。とりわけ農産物の輸入や移民の受け入れについては…/の一文に凝縮される。雑にまとめると…借りた金は必ず誰かが返すことになる。新しいことをやる人を規制で邪魔してはいけない。日本に賭ける人や金を受け入れよ。かな2019/03/24

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