出版社内容情報
ESGによる企業の選別が始まる!
世界の新しい潮流を第一人者が解説。
◆日本でも本格化するESG
2017年初の日経ヴェリタスの巻頭は「ESG投資の号砲」でした。投資家の間でE(環境)、S(社会)、G(企業統治)を通じて社会的存在としての企業の価値を探り投資先を選別する動きが強まり、収益一辺倒の企業はやがて市場からの退場を求められることになるという新しい時代の始まりを、投資家、企業、それぞれの動きから探ったものでした。
ESG(投資)は、既に欧米の資産運用会社や機関投資家の間では「洗練された株主価値」として投資における重要な指標となっています。日本でも2015年9月、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が責任投資原則(PRI)に署名、2017年には、多くの機関投資家も重視する指標としてあげ、一方の上場企業でも、ESGを専門にする部署の設置が急増。まさに「ESG元年」を迎えました。
◆第一人者が全貌を解説するはじめての一冊
ESG投資は、コーポレートガバナンス改革の柱でもあるエンゲージメントを通して、世界の持続的・安定的な成長に寄与できるかで企業を選別、それによって将来の世界全体の繁栄を守るという新しい社会システム(資本主義)を生み出そうとするグローバルな動きで、単に「ESGを考慮して投資すれば儲かる」ということではありません。そういう企業に投資して支えることで、社会全体が豊かになっていき、その富が自分たちにも返ってくるという、格差や資源の問題を抱えた世界全体のことを長期的に考える、誰もが求めるきわめて合理的な行動という点で、支持が急速に広がっているのです。
本書は、欧州など海外での研究も重ねてきた第一人者が、これまで断片的にしか伝えられてこなかったESGをめぐる様々な動きを整理、上場企業、機関投資家双方に必須の知識を提供するものです。
内容説明
持続可能な経済へ世界は動き始めた!気候変動、人権問題、経済的不平等―投資家が企業を見る視点が変わる。新しい関係が生まれる。
目次
第1章 環境・社会・ガバナンス―なぜ、どのように投資と関わるのか
第2章 売却か、対話か―気候変動とESG投資
第3章 奴隷的な労働を許すな―人権問題とESG投資
第4章 経済的不平等とESG投資
第5章 すそ野広がるESG課題
第6章 ESG投資と実務―現場はどう向き合うか
第7章 この先のESG投資へ
著者等紹介
水口剛[ミズグチタケシ]
高崎経済大学教授。博士(経営学)。1984年、筑波大学卒業。商社、監査法人等の勤務を経て、97年高崎経済大学経済学部講師。2008年より現職。専門は責任投資、非財務情報開示(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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