生命・人間・経済学―科学者の疑義

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  • サイズ B6判/ページ数 264p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784532357214
  • NDC分類 404
  • Cコード C3033

出版社内容情報

経済優先社会の病いをいち早く見抜き、人類の限界について語り合った、行動する経済学者と生命科学の第一人者による幻の対談が復活。「経済学にとって生と死とは」「ガルブレイスは、釘の打ち方も鉋の使い方も知らない大工」「経済学者があいまいにしている問題を論理的に突き詰めている点でフリードマンの知的姿勢は評価できる」「胎児には人権があるのか」――。
経済性優先、科学と人間、人間性、国家の役割、科学と社会、弱者、新しい科学に我々はどう臨めば良いのか? 経済学の権威と生命科学の権威が経済社会の問題点を縦横無尽に語り合った幻の対談『科学者の疑義--生命科学と経済学の対話』(1977年、朝日出版社刊)を復刻します。
格差、高齢化社会、ビッグデータ、遺伝子組み換えなど、21世紀の日本人が直面している問題をいち早く指摘し、警鐘を鳴らしています。40年前に刊行された書ですが問題意識は新鮮で、議論の内容は全く古びていません。
対談の基本構造は、渡辺氏が聞き手、問題提起者となっています。素朴な問いかけに宇沢氏が悩みながらていねいに答えることによって、宇沢氏の既刊書とは違う発見があります。

「経済性優先社会」をめぐる疑義

「科学と人間」をめぐる疑義

「人間性」をめぐる疑義

「国家の役割」をめぐる疑義

「科学と社会」をめぐる疑義

「弱者」をめぐる疑義

「新しい科学」をめぐる疑義

宇沢 弘文[ウザワヒロフミ]
元東京大学名誉教授
1928年生まれ。51年東京大学理学部数学科卒業、56年スタンフォード大学経済学部研究員、58年同助手、59年同助教授、60年カリフォルニア大学バークレー校経済学部助教授、61年スタンフォード大学経済学部準教授、64年シカゴ大学経済学部教授、68年東京大学経済学部助教授、69年同教授、89年東京大学を定年退官、新潟大学経済学部教授、中央大学経済学部教授、同志社大学社会的共通資本研究センター所長などを経て、2014年死去

渡辺 格[ワタナベイタル]
元慶應義塾大学名誉教授
1916年生まれ、40年東京帝国大学理学部化学科卒業、42年 東京文理科大学助教授、45年東京帝国大学輻射線研究所助教授、56年東京大学理工学研究所教授、58年東京大学理学部生物化学科教授、59年11月 京都大学ウイルス研究所教授、63年慶應義塾大学医学部教授、2007年死去

内容説明

経済性優先、教育、人間性、国家の役割、弱者、新しい科学―。我々はどう臨めば良いのか?行動する経済学者と生命科学の第一人者が経済社会の問題点を縦横無尽に議論し、格差、高齢化社会、ビッグデータ、遺伝子組み換えなど、21世紀の日本人が直面している問題をいち早く指摘し、警鐘を鳴らした幻の対談。

目次

「経済性優先社会」をめぐる疑義
「科学と人間」をめぐる疑義
「人間性」をめぐる疑義
「国家の役割」をめぐる疑義
「科学と社会」をめぐる疑義
「弱者」をめぐる疑義
「新しい科学」をめぐる疑義

著者等紹介

宇沢弘文[ウザワヒロフミ]
1928年生まれ。東京大学理学部数学科卒業、同大学院に進み、特別研究生、スタンフォード大学経済学部助教授、カリフォルニア大学助教授を経て、シカゴ大学教授、東京大学経済学部教授。その後、新潟大学教授、中央大学教授、同志社大学社会的共通資本研究センター長などを歴任。2014年死去。1997年文化勲章受章。世界計量経済学会会長を務めた

渡辺格[ワタナベイタル]
1916年生まれ。東京帝国大学理学部化学科卒業、東京文理科大学助教授、東京帝国大学輻射線研究所助教授、東京大学理工学研究所教授、東京大学理学部生物化学科教授、京都大学ウイルス研究所教授を経て慶應義塾大学医学部教授。2007年死去。日本分子生物学会会長、日本学術会議副会長を務めた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

98
40年も前にこのような対談が宇沢先生と渡辺先生との間でお婚われているとは知りませんでした。宇沢先生の著作はかなり読んでいたつもりなのですが。専門はそれぞれかなり異なっているのですがさすがにそれぞれの分野では当時としては最高といわれていたような人の対談なので、現在でも読んでいてそのとおりとおもうような部分がかなりあります。お互いが相手がどこのレベルにあるのかがわかっているようなので率直な対談になっています。それにしてもこのような本が読めるのはありがたいことです。2017/11/13

Hiroki Nishizumi

6
良かった。知の巨人の対談。お互いワイズマンとしての膨大なバックボーンを抱えていることが端々に分かる。言いたいことと自分の理解がどれほど近いのか、乖離しているのかも一読では掴めない。何度かの再読を必要とするだろう。2017/04/17

KN

4
経済学者の宇沢弘文と分子生物学者の渡辺格の間で40年前に行われた対談。自らの専門分野の前提をも批判の対象にするという意味で、哲学的な次元にまで到達している。市場経済の原理が全面化することで、本来は市場原理とは異なる価値観を有するべき政治や学問や教育が、実際には経済の下請けになっていると喝破する場面が印象的だ。例えば大学はもはや真に知的な場ではなく、そこに入ってくる秀才も、そこを出て社会の最前線に送り込まれる秀才も、本当の知性など備えていないのだという。40年前の時点でこういう議論があったのかという感じだ。2017/07/22

sa_tyaduke

2
社会、医療、経済の分野が孕む問題点についての対談本。40年前の内容であるが、今もなお議論されてるトピックスが多く見られた。2019/01/01

よしはし

2
技術の進歩はこの40年で目覚ましいものがあったけど、社会的な進歩はなかったように思える。むしろ、その場その場しのぎで来たせいで、根本的な問題が今後噴出しかねないように思える。2018/09/15

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