北京レポート―腐食する中国経済

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北京レポート―腐食する中国経済

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  • サイズ B6判/ページ数 251p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784532357108
  • NDC分類 332.22
  • Cコード C0033

出版社内容情報

需要のないマンションが乱立、都合の悪い情報は隠蔽……。なぜ中国経済の長期低迷が必至なのか、現地取材を重ねた記者が徹底ルポ。「中国ショック」は歪な経済システムの行き詰まりを示す、表層的な現象にすぎない--。
統制過剰、隠蔽、縁故、拡張主義、国際規律無視……中国経済を行き詰まらせるのは何か。

2015年の株式市場の暴落をはじめ、中国経済はその変調を隠しきれない。国内には未だ大きな開発余地があるものの、共産党による経済運営はさまざまなレベルで軋みが生じ、現状の体制システムのままでは早晩、低成長の常態化に追い込まれる。

「国有企業は需要減でも人員調整できず、『目標』達成のためだけに無意味な生産が続く」「不祥事、事故はもとより、経済の変調情報すら隠蔽される」「党の『計画』が優先され、誰も住みたくない土地に高層住宅が建ちまくる」……。

さらに無理な拡張主義、横暴な国際ルールの無視により、周辺国・先進国との経済協力にも障害が生じる。国際社会で孤立する中国は、成長を阻害する。

中国総局で経済分野を追った日経記者が、中国経済を長期的に低迷させる社会的な矛盾、問題について現場レポートする衝撃のルポ。



第1章 党員9000万人の岩盤

第2章 「市場を管理せよ」の大号令

第3章 土地はカネなり

第4章 強国への渇望「中国夢」

第5章 中国崩壊論の虚実

大越 匡洋[オオコシマサヒロ]
日本経済新聞社国際アジア部次長
1972年生まれ。95年早稲田大学政治経済学部卒、日本経済新聞社入社。98年3月から編集局経済部で日銀、財務省、厚生労働省などを担当。2005年政治部、07年から経済部で日銀、財務省、経済産業省などを担当。12年4月から中国総局(北京)で主に中国経済を担当し、重慶支局長を兼務。16年4月より現職。

内容説明

日経記者による衝撃の現場報告!緩やかに、だが確実に体制の矛盾が国を蝕む。「鶴の一声」で急変する方針、誰も止められない過剰生産、隠蔽体質…。硬直化し、不公正と非効率が広がる中国経済の現場に日経記者が迫る。

目次

第1章 党員9000万人の岩盤(党が一切を指導する―脆さを抱える「習氏1強」;官製メディア幹部が殴られた夜―誰もが抵抗勢力に ほか)
第2章 「市場を管理せよ」の大号令(重い指導者のメンツ―勝ち組・人民銀行の苦悩;市場との対話より党内の風向き―元切り下げの二枚舌 ほか)
第3章 土地はカネなり(古びた打ち出の小槌―疲弊する地方政府の錬金術;「鬼城」の実像―人影のない街で「追突注意」 ほか)
第4章 強国への渇望「中国夢」(AIIBの挑戦―最初の失点は米国だった;きしむ米中関係―中国人学者が予言した「衝突は必然」 ほか)
第5章 中国崩壊論の虚実(ソロス氏への過剰反応―消えた統計局長が残した言葉;鉄余り、日本4つ分―五分五分の「中所得国のわな」 ほか)

著者等紹介

大越匡洋[オオコシマサヒロ]
1972年生まれ。95年早稲田大学政治経済学部政治学科卒、日本経済新聞社入社。経済部、政治部で財務省、厚生労働省、経済産業省、日銀、自民党などを担当。中国の清華大学への語学留学を経て、2012年4月から中国総局(北京)に駐在。重慶支局長を兼務しつつ、中国のマクロ経済を取材した。16年4月から東京本社編集局国際アジア部次長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Haruka Fukuhara

5
よく取材している様子。中国は全体像をとらえるのが非常に困難。このレポートはかなり悲観的な色彩。2017/04/23

人生ゴルディアス

5
2016年までの北京レポート。経済の話が多め。読みやすかった。アンチ中国とも中国びいきとも感じられなくて、バランスのとれた内容と感じた。(内容が本当に偏りないかは門外漢なのでわからない) 官を中心と据えた経済のいびつさは、なんかすごいなあとしか。ただ、贈賄による消費がGDPの2~3割を占める、というのは、もうそれはお国の文化とみてもいいのではないか……と少し感じた。たとえば、その贈賄文化に眉を顰めるのは、外人が日本のクジラ漁に顔真っ赤になるのと同じ感覚なのかもしれないとか。あと、人口の多さに圧倒される2016/11/02

Humbaba

3
ルールが明確になっていないからこそ、トップの方針次第で簡単に強権が発動されてしまう。それが上手く回ることもあるが、そうでないケースも少なからず発生してしまう。全体として上手く回っているときにはそのような問題も表面化しないが、その成長がなくなってしまえば問題が表面化して更に解決が困難になってしまう。2016/10/22

guanben

0
くれぐれもソフトランディングでお願いしたい。2016/12/29

都人

0
法治でない国には住みたくないなー。この様な国で経済活動する「法治国家」の企業は大変だなあー。2016/12/19

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