マイナス金利政策―3次元金融緩和の効果と限界

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マイナス金利政策―3次元金融緩和の効果と限界

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  • サイズ B6判/ページ数 405p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784532357047
  • NDC分類 338.3
  • Cコード C3033

出版社内容情報

「史上最強の金融政策」として打ち出されたマイナス金利政策。そのメカニズム、効果と問題点を理論・実証両面から徹底分析する。「史上最強の政策」真の効果は?
賛否両論が渦巻く歴史的な大実験、マイナス金利政策。経済、マーケットへの影響は? 副作用は?
長期停滞論、ヘリコプターマネー論も交え、徹底検証。

2016年1月、日本銀行が導入を発表したマイナス金利政策。1999年のゼロ金利政策以来でいえば第5の非伝統的な金融政策であり、「史上最強の枠組み」と黒田総裁が称する、量的・質的金融緩和(QQE)の両軸にマイナス金利を加えた「3次元緩和」政策です。
少子高齢化が進行するもとで、デフレとの長期にわたる闘いの末に導入を決断したマイナス金利政策によって、日本経済はデフレから完全に抜け出し、成長経路に戻ることができるのか。それともネガティブな効果を経済に与えるのか。日本銀行は財務の健全性を保てるのか。3次元QQE政策はどこまで継続できるのか。
未踏の金融政策の効果とリスクを理論・実証両面から解明するとともに、日本経済が成長を取り戻すための方策を提案します。




序 章 マイナス金利政策と長期停滞

第1章 第5の非伝統的金融政策

第2章 マイナス金利政策で何が変わったのか

第3章 金融機関から見たマイナス金利政策

第4章 日本銀行のコストと財務の健全性

第5章 長期停滞論の罠:日本はデフレから抜け出せるのか

第6章 キャッシュレス社会に向けて:新たな技術革新と成長力強化

第7章 3次元QQEはどこまで継続できるのか

岩田 一政[イワタカズマサ]
日本経済研究センター理事長
1946年生まれ。70年東京大学教養学部卒業、経済企画庁入庁。西ドイツ留学、OECD出向、経済企画庁経済研究所主任研究員、東京大学教養学部教授、日本銀行副総裁などを歴任。著書に『デフレとの闘い』『量的・質的金融緩和』など。

左三川 郁子[サミカワイクコ]
日本経済研究センター主任研究員
1990年ロンドン大学SOAS法学部卒業(L.L.B取得)後、日本経済新聞社入社。編集局金融部記者、経済部記者を経て97年日本経済研究センターに出向。在英国日本国大使館専門調査員、日本経済新聞社の国際テレビ放送「Nikkei Japan Report」のコメンテーターなどを経て、2014年より現職。慶應義塾大学大学院商学研究科博士課程単位取得退学。学習院大学経済学部非常勤講師(金融論)。著書に『量的・質的金融緩和』『激流アジアマネー』(いずれも共著)など。

日本経済研究センター[ニホンケイザイケンキュウセンター]

内容説明

「史上最強の政策」の真の効果は?賛否両論が渦巻く歴史的な大実験、マイナス金利政策。経済、マーケットへの影響は?副作用は?長期停滞論、ヘリコプター・マネー論も交え、徹底検証。

目次

序章 マイナス金利政策と長期停滞
第1章 第5の非伝統的金融政策
第2章 マイナス金利政策で何が変わったのか
第3章 金融機関から見たマイナス金利政策
第4章 日本銀行のコストと財務の健全性
第5章 長期停滞の罠:日本はデフレから抜け出せるのか
第6章 キャッシュレス社会に向けて:新たな技術革新と成長力強化
第7章 3次元QQEはどこまで継続できるのか

著者等紹介

岩田一政[イワタカズマサ]
日本経済研究センター代表理事・理事長。東京大学名誉教授。1946年生まれ。70年東京大学教養学部卒業、経済企画庁入庁。西ドイツ世界経済研究所留学、OECD勤務(経済統計局金融財政政策課)、経済企画庁経済研究所主任研究官を経て、86年東京大学教養学部助教授に就任。同大教授を経て、2001年内閣府政策統括官。2003年より08年まで日本銀行副総裁。2008年から09年まで経済財政諮問会議議員。内閣府経済社会総合研究所所長を経て、現職

左三川郁子[サミカワイクコ]
日本経済研究センター主任研究員・金融研究室長。1967年生まれ。90年ロンドン大学SOAS法学部卒(L.L.B取得)後、日本経済新聞社入社。編集局金融部記者、経済部記者を経て97年日本経済研究センターに出向。在英国日本国大使館専門調査員、日本経済新聞社の国際テレビ放送「Nikkei Japan Report」のコメンテーターなどを経て、現職。慶應義塾大学大学院商学研究科博士課程単位取得退学。学習院大学経済学部非常勤講師(金融論)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

koji

10
第4章(日本銀行のコストと財務の健全性)、第5章3(自然利子率の考え方)、第6章(キャッシュレス社会に向けて)、第7章4(マイナス金利政策の出口に向けて)のみ読みました。直近の議論では、黒田総裁が任期中の物価上昇率2%目標を諦めているせいか、出口政策の議論に真剣味は感じられず、よって日銀財務健全性も棚上げの感じが強いようです。更に言えば、自然利子率も略完全雇用達成状況のもとでは自然利子率の上昇も期待薄でしょう。となると、マイナス金利の狙いはキャッシュレス化による金融大転換でその未来図に最も刺激を受けました2017/08/12

人生ゴルディアス

5
自然利子率の概念を掴むまですごく話の筋を追いにくかった……。なんで後半までわかりやすい説明ださないんだ。自然利子率=消費の成長率と定義が与えられてようやく見通せるようになった。また自然利子率の推定のところで「技術」という項目があって、暗澹たる気持ちになる。最近人気の無形資産関連では、生産性向上はDXにかかってるが雇用形態を見直さないとDXは活かしきれないとあって、実際本書でも経済システムそのものを変革する必要があると述べられている。未だにハンコとFAXでもめてる日本は絶望的。2020/07/17

M_Study

1
本書が執筆された時点では、日銀のQQEの限界は2017年6月とのことだった。2016年秋にQQEの枠組みを変更したので、多少期限が延びているかもしれないが、このままいけば遠からず市場から日銀が買える資産は枯渇する。そのときどうなるのか? もし金利が上昇すれば日銀は損失が拡大、不動産市場は急ブレーキとなりダメージは大きいと予想される。これを黙って看過するはずもなく、何か別の手段を繰り出すと思われる。何が出てくるのか注視したい。2017/02/18

tacacuro

1
序章と5章を抜読。世界経済は、新興国の成長の減速のみならず、先進国の長期停滞、すなわち、潜在成長率の低下、低インフレ率、マイナス領域まで達した低金利に直面している。その原因を、少子高齢化や生産性の低下といった供給サイドに求めるか、投資不足といった需要サイドに求めるかにより、脱出のための処方箋の内容が異なってくる。日本の停滞は、米国や英国とは異なり、主に供給サイドに原因があるため、人口減少への歯止策や技術革新による生産性向上策が必要だという。2017/02/10

carbon_twelve

1
悪い本ではないが求めていた内容とは違った。現在の日本の経済的状況の説明が詳細にすぎて,将来への提言を含む筆者らの主張があまり鮮明に読み取れなかった。2016/09/05

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