世界経済危機は終わった

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  • サイズ B6判/ページ数 289p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784532355982
  • NDC分類 333.6
  • Cコード C0033

出版社内容情報

世界的な大金融緩和による経済危機の当面の終焉と、根本解決が先送りされ緩和の副作用に悩む「憂鬱な時代」の到来を提示。政策決定の舞台裏や歴史、博士号セントラルバンカーたちの活躍を臨場感あふれる筆致で描く。

内容説明

大不況に、未曾有の金融緩和で立ち向かった、MIT人脈に連なるセントラルバンカーたちの果断な行動と理論を、豊富なエピソードとともに語る。

目次

第1章 世界経済危機は終わった(大恐慌以来の政治的経済的危機;大恐慌でケインズ経済学が持ち込まれる ほか)
第2章 MITコンセンサス(大経済学者の死;移民の大学で学ぶ ほか)
第3章 「湖水学派」対「海水学派」(コンピューター化で失業者が増える;出口政策のコストとは何か ほか)
第4章 確かなものを求めて(「ファンダメンタル」議論の有用性;「ねずみ講」も社会的には有用 ほか)

著者等紹介

竹森俊平[タケモリシュンペイ]
慶應義塾大学経済学部教授。1956年東京生まれ。81年慶應義塾大学経済学部卒業。86年同大学院経済学研究科修了。同年同大学経済学部助手。86年7月米国ロチェスター大学に留学。89年同大学経済学博士号取得(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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mit

13
アメリカのマクロ経済学者は、東海岸の「海水学派」とシカゴなどの「湖水学派」に分かれる。MITを中心とする「海水学派」は、リスクに寛容的で、状況に応じる柔軟性を持っている。彼らのルーツは、ヒトラーから逃れてきたドイツの景気循環学者である。今の欧米の主要な中央銀行首脳はMIT人脈であり、ケインジアン的な積極的金融政策のコンセンサスのもとに経済危機を乗り切ろうとしている。不安定要素は依然大きいものの、今の社会構造を壊すような深刻な危機からは抜けつつあるとする。まさに現在の経済学「史」の解説であるところが面白い。2014/06/21

nori

7
I never read books with same chemistry. Author may applause end of recession by QE. However, he did not analyze markets especially BRICS. Unemployment is really improved by QE? Give suitable study for Germany? What about China? Disparity is widening.2014/11/06

だろん

3
のろまで無能な議会をよそ目にBOE、FRBをとりまくガットバルディストたちが1000年に一度といわれた金融危機を手当…それに引き換え日銀の白川はみずからの権力をひた隠し己の不作為を正当化するばかりに終始。結局、これらガットバルディストの人身御供にと日本を差し出したともいえる。MIT学派でもなければシカゴ学派ともいえぬ白川とは一体何者だったのだろうと改めて思ってしまったw中共のまわしものだったのかな…そして今また、出口出口、出口が重要と連呼する輩も…「なぜ出口が大切なの?」と問えば「さぁ?」だろw2015/03/02

koji

3
「何もかも、今まで通りにしたいのなら、すべてが変わらなければならない。」。著者はそういう行動をした人々を「ガットバルディスト」と定義します。彼らが守ろうとしたものは、「経済学」。・・・竹森さんの本は、これで5冊目。いつも、歌舞伎のような「大向こうを唸らせる口上」に酔いしれています。「世界経済危機が終わった」それはケインズ経済学の勝利を意味し、その中心はモディリアーニを核としたMIT(海水学派)の人脈。しかし、今ここにウクライナ危機によるミュンヘン会談Ⅱが忍び寄り・・・数多のレトリックが本書を彩っています。2014/08/31

Kazuo

2
市場経済は、国民の厚生水準を引き上げ、自由を許容する点で最良なシステムである。だが深刻な不況の際に、仕事があることで初めて維持される「人間の尊厳」を守るための安全保障装置がない限り、過激な思想に対し無防備である。最低限の経済保障がナチスやファシストの支配下、国家社会主義の支配下でのみ可能だという事態を、われわれは黙認してまうのだろうか。だから、雇用の安定と高インフレの防止を経済学の目的にすべきである。世界の経済秩序を再生させる方法は、結局「ガットパルディズズム」の解決法しかないのではなかろうか。 2014/10/26

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