何が日本の経済成長を止めたのか―再生への処方箋

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  • サイズ B6判/ページ数 207p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784532355470
  • NDC分類 332.107
  • Cコード C0033

内容説明

日本経済が現在直面する課題は、19世紀半ばの開国、1920年代の混乱、第二次世界大戦による荒廃といった歴史的転換に匹敵する。長期的視点から「日本の失敗」の原因を究明し、成長への総合的な政策を提示する。

目次

第1部 何が日本の経済成長を止めたのか(高度成長の終焉;高齢化と経済成長;輸出主導型の経済成長;成長を阻害するもの;小泉改革の評価;結論)
第2部 経済改革の成功と挫折―小泉改革の検証(金融システム改革;郵政民営化;労働市場改革;農業改革とFTA政策;構造改革特区;地方財政改革)
第3部 日本再生のための処方箋(規制改革;開国政策;マクロ経済政策の改善)

著者等紹介

星岳雄[ホシタケオ]
現職、スタンフォード大学教授。ユニオンバンク社外取締役。東京大学教養学部卒業、米マサチューセッツ工科大学Ph.D.(経済学)取得。米カリフォルニア大学サンディエゴ校助教授、准教授、教授などを歴任。専門分野、金融論、マクロ経済学、日本経済論

カシャップ,アニル・K.[カシャップ,アニルK.][Kashyap,Anil K.]
現職、シカゴ大学ブース経営大学院教授。イタリア銀行アイヌアディ経済金融研究所取締役。カリフォルニア大学デービス校卒業、マサチューセッツ工科大学Ph.D.(経済学)取得。専門分野、銀行論、景気循環論、金融規制、金融政策(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬弐仟縁

4
ネグリとハートを読んだ後なら新古典派経済学への違和感は強まる(14-15頁)。先ほどのNHKニュースでも2040年の高齢社会の人口減少予想が出ていたが、確かに潜在成長率は低下するであろう(61頁)。93頁の所得分布データは改めて下流日本人が増えたと理解される。それでアベノミクスがもてはやされているが、昨日本屋で立ち読みした野口悠紀雄先生のインフレへのリスクを書いた本の方が妙に納得できてしまう。小泉の痛みは、結局、非正規雇用者の少子化に帰結した。この社会的責任をシビアに問うべきである。ゾンビ企業淘汰が必要。2013/03/27

メルセ・ひすい

3
先進国にとって、なぜ限りない経済成長が必要なのか…経済成長をすればその国の国民は幸せになるのか?が究極なはずでは無いのか? 客観的に地球、地球の人以外の全生物にとって、経済成長することが果たして幸福なのか?経済成長至上主義の典型例の一冊。果たして息切れは無いのか?? 日本の経済成長はなぜ止まったのか、日本はなぜ長期のデフレから脱出できないのか、どうすれば、成長を取り戻せるのか。高度成長後の政策選択の誤りを明らかにし、日本再生のための長期戦略を提示する。 2013/03/16

おおしま

1
銀行が実質破綻先を延命させていることが経済停滞の一因とするゾンビ論で有名な二人の本。ゾンビ以外にも、規制と生産性の分析があり、勉強になった。ちなみに、著者の一人である星さんは、ややリフレ派っぽい。2013/04/18

O. M.

0
本書によると、標題の答えは、ゾンビ企業(生産効率の悪い企業)を潰さなかったこと、規制緩和の失敗、日銀の金融政策の不十分など。いかにもマクロ経済学者らしいオーソドックスな結論です。将来経済学で身を立てたい方がポリシーペーパーの手本として読んだり、失われた20年を知らない若い方が歴史を勉強するのに意義のある本ですね。また本論からは外れますが、失われた20年に政治家、政府、日銀以外に、関係した経済学者、メディアは何をやってきたのか、と常々思います。前者は歴史に裁かれますが、後者は全く責任をとらないですね。2014/04/20

ゆう

0
停滞する日本の現状と処方箋を、経済学の専門家がデータをもとに一般読者向けに分かり易く書いたという本書。高度成長を経た先進国(G7)の経済成長率は、Aランク1.7%(米、英、カナダ)、Bランク1.0%(仏、独)、Cランク0%(伊、日)の3グループに分かれている。日本は規制緩和が遅れて成長性の低い産業を温存してしまってきたが、規制緩和等の正しい政策をとることで経済の新陳代謝を進めていくべき。それにより、Aランクの1.7%の成長率を実現できるとの論旨。読んで思ったのは、経済の「スクラップ&ビルド」というとおり2013/07/19

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