北欧モデル―何が政策イノベーションを生み出すのか

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  • サイズ B6判/ページ数 261p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784532355432
  • NDC分類 312.389
  • Cコード C3033

内容説明

現在、社会経済政策の運営に成功している国々として注目される北欧諸国。「手厚い福祉の代わりに高い税負担」という従来のイメージを超えた革新性はいかにして築かれたのか。そのダイナミズムの秘密を追うとともに、日本への応用可能性を探る迫真の書。

目次

プロローグ 政策イノベーションを生み出すもの
第1章 北欧労働市場の特徴と日本へのインプリケーション
第2章 北欧の金融危機と金融政策のイノベーション
第3章 北欧諸国の税・財政システム
第4章 負担と受益の対応関係
第5章 スウェーデンの年金制度―制度体系と年金財政健全化のイノベーション
エピローグ 北欧モデルから何を学べるのか

著者等紹介

翁百合[オキナユリ]
1960年生まれ。82年慶應義塾大学経済学部卒業、84年同大大学院経営管理研究科修士課程修了、日本銀行入行。金融研究所、調査統計局等を経て92年日本総合研究所入所。慶應義塾大学大学院特別招聘教授、産業再生機構非常勤取締役、金融審議会委員などを歴任。2006年第1回円城寺次郎記念賞受賞。京都大学博士(経済学)。現在、日本総合研究所理事。早稲田大学客員教授等を兼任

西沢和彦[ニシザワカズヒコ]
1965年生まれ。89年一橋大学社会学部卒業、三井銀行入行。98年さくら総合研究所出向、2001年日本総合研究所調査部主任研究員。2002年法政大学大学院修士課程(経済学)修了。現在、日本総合研究所調査部上席主任研究員。著書『年金制度は誰のものか』(日経・経済図書文化賞受賞、日本経済新聞出版社、2008年)、『税と社会保障の抜本改革』(日本公認会計士協会学術賞受賞、日本経済新聞出版社、2011年)など

山田久[ヤマダヒサシ]
1963年生まれ。87年京都大学経済学部卒業、住友銀行入行。経済調査部、日本経済研究センター出向等を経て、93年日本総合研究所出向(調査部研究員)。2003年法政大学大学院修士課程(経済学)修了。現在、日本総合研究所調査部長、チーフエコノミスト

湯元健治[ユモトケンジ]
1957年生まれ。80年京都大学経済学部卒業、住友銀行入行。調査第一部、経済調査部などを経て92年日本総合研究所調査部主任研究員海外チームリーダー。98年経済戦略会議事務局主任調査官、2004年日本総研調査部長、07年内閣府大臣官房審議官。日本総研執行役員、理事等を経て現在、日本総合研究所副理事長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

えちぜんや よーた

81
いくら払ったらどんな行政サービスが受けられるか分かりやすい社会。だからといって人海戦術で役所をまわしているわけでもなく、無理なものは無理とはっきり受け入れてシステムに委ねている。恣意性が入りづらくて合理的。2016/07/16

壱萬参仟縁

32
教育の重視によって北欧諸国が目指してきたのは、自立した強い個人の育成(7頁)。結論を先取りすれば、スウェーデンの失業率は高めだが、実態として、日本のほうが問題は多い。デンマークのフレクシキュリティー・モデル:ゴールデン・トライアングル・モデルで、高い流動性の労働市場、失業保険の混合(56頁)。北欧型経済システムの最大の特徴:各国とも高い社会保障水準や福祉水準を維持するために、税負担や社会保険料負担を合わせた国民負担率が高水準なこと(118頁)。2016/05/27

りょうみや

4
北欧の国々の幸福度ランキングが高いように、日本と比べると羨ましい合理的な財政・経済・社会保障システムが紹介されているわけだが、その根底には小国ゆえの国民全体の危機感の共有、高い教育で培われた自立した個人主義と、強い連帯意識による政治家への信頼があるという。 日本の縦割り行政や利権を守る組織・政治家を見ると、スウェーデンのような合理的な行政は残念ながら当分できそうにないように思える。2016/06/01

ぼのまり

4
スウェーデンの社会システムについてまとめた1冊。読めば読むほど魅力を感じる北欧の政治、社会システムだけれど、それが成立した歴史や文化を土台とする国民性まで含めて理解しないと、簡単には日本に持ってこれないですね。日本ならではというアレンジが必要のように思います。2013/03/27

人生ゴルディアス

3
絶対この世の楽園のはずがない……なにか裏があるはずだ……と個人的に執着しているスウェーデンに関する本。(ちなみに自分のような人は世界中にいて、そのことをスウェーデン人自身も認識していて、悪い評判以上に良い話を拡散して国のイメージを保とうとほぼ国策として活動しているらしいと『良いスウェーデン、悪いスウェーデン』にあった) 本書を読んでると、たまたまそのシステムがうまく回ってるだけじゃないの!?という事例が多々あって、あまりにたくさんあって、途中からこれは運ではなく試行錯誤の結果なのだなと思うようになった。2020/07/22

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