出版社内容情報
小泉政治の終焉が叫ばれているが、最強の首相の後継者たちはなぜ迷走を繰り返してしまっているのか。権力の構造が変わってしまったことを理解できない日本の政治家たちの本質を明らかにする骨太なノンフィクション。
内容説明
「最強の首相」から迷走政治へ。なぜ自滅を繰り返すのか。
目次
首相たちの失敗の本質―善悪の彼岸から
麻生太郎 権力と改革の「脱小泉」
1 「強い首相」小泉純一郎の退場(小泉政治の本質とは何か―官邸主導の再定義;小泉改革の遺産とは何か―「自民党をぶっ壊す」の虚実)
2 安倍晋三「美しい国」の幻影(「戦略的あいまいさ」の賭け―理念先行のマニフェスト;何でも官邸団の陥穽―議院内閣制と「チーム安倍」;継承から断絶への転回―郵政造反組復党の衝撃;「上げ潮」と「底上げのズレ」―成長重視路線の裏側;参院選 折れた「三本の矢」―変質し始めた小泉改革;病と陰謀に沈んだ宰相―権力の空白14日間)
3 福田康夫「背水の陣」の漂流(居抜き内閣の「話し合い路線」―旗印なき大連立工作;官邸主導の終わり?―衆参ねじれ国会の深層;小さな政府vs社会保障税―小泉改革後の対立軸;「大臣」知らぬケータイ宰相―安倍と福田の通奏低音;すれ違った「使命感」―小泉渾身のメッセージ)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
わび
5
今だからこそ読み直したかった一冊。小泉政権の長期化の要因を人事権と解散権という2つの首相権限を上手く使いこなしたことにあると捉え、同政権末期からの経済政策の路線対立を交えながらも、安倍・福田の二代の宰相の政権運営を追いかける。政治信条は大きく異なる二人だが、官房長官以外の閣僚経験はなく、小泉政治の継承が曖昧という点で両者は共通しており、福田も次第に特命担当大臣や諮問会議の乱用へと走るなど、スタイルも似通ったものとなったという指摘は興味深い。翻って、現政権も同じ轍を踏んでいる部分はあるのではないか。2021/01/18
のん
0
小泉内閣末期〜福田内閣まで。第一次安倍内閣が何故失敗したのか。権限を持たない首相補佐官を置きすぎたために司令塔が多すぎ、指揮系統が混乱した。福田内閣では民主党との大連立という大きな賭けが外れ、悪手ばかりを選ぶようになってしまった。民主党内の政局が読めなかったのが失敗の原因か。安倍と福田の政権運営は、解散権と人事権を駆使した小泉とは対照的にお粗末なものだった。筆者は安倍と福田が官房長官以外の主要閣僚を経ていないことを原因として指摘していた。そうなると麻生政権の失敗はまた別の大きな理由があるのだろうか。2016/09/26
たかさん
0
安倍首相再登板に期待しているけど、今度はいいブレーンや大臣をつけてほしい。 2011/05/03
Uたロー
0
いくら主義・主張が立派でも、それを実行する手段を構築することが大事。これからの政治家にはマネジメント力も必要だと痛感させられた。2011/12/30
muko1610
0
★★2009/12/16
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