出版社内容情報
コーポレートガバナンス・コードのもと、企業は株主とどう向き合い価値向上を実現するか。株主とのパートナーシップの結び方を解説。
目次
第1章 なぜ投資家は分かりづらい行動をとるのか―投資家生態学
第2章 会社には(当たらずとも遠からずの)「絶対価値」がある
第3章 持続的に価値が上がる会社とはどんな会社か
第4章 「投資される経営」―持続的価値向上の事例集
第5章 「投資される経営」のための基本ガイド
おわりに 投資家という存在の意味
著者等紹介
中神康議[ナカガミヤスノリ]
みさき投資株式会社代表取締役社長。大学卒業直後から経営コンサルティング業界に入る。アンダーセン・コンサルティング(現アクセンチュア)、コーポレイトディレクション(CDI)のパートナーとして、約20年弱にわたり幅広い業種で経営コンサルティングに取り組む。2005年に投資助言会社を設立し、上場企業への厳選長期エンゲージメント投資活動を開始。2013年にはみさき投資株式会社を設立し、引き続きエンゲージメント投資に取り組んでいる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
masabi
15
【概要】投資家の生態を通じて長期投資家と経営者の橋渡しを試みる。【感想】アクティブ投資のすすめ。長期に継続して利益を上げるには経営分析まで行わなければならないと再認識した。競争障壁をもち持続的に収益を上げている企業に投資すること、経営者はビジネスに人材、経営手腕をふるい規律ある経営をすること。本書に登場した本も読みたい。2018/10/18
K.T
7
上場企業の役員限定セミナーというのに参加。そこで受けたセミナーの講師の1人にこの著者の方がいて、色々と話を伺う。その後献本という事で頂き読んだ。セミナーの内容が素晴らしかったので読んだが、本はセミナーの内容をより詳しく書いている感じ。長期投資家の視点で経営を考えており、こういう視点を持って運用している投資会社とwin-winで経営出来たら幸せだろうな、と思わずにはいられない内容。みさきの定理(b+p)mというのは正にそうだな、と腹落ち。当社はbとpには自信あるが、mは是非アドバイスを頂きたい!★★★★★2018/03/16
しゅー
6
★★★楠木建『経営読書記録 表』を読んで再読したくなる。楠木建が本書について書いた解説が、それだけでビジネス書1冊読んだくらいタメになったのだ。解説を踏まえて本書を読み直すと、今さらながらにそのユニークな立ち位置を理解できる。そもそも初読時は、投資家とは華やかに見えても薄利の商売なのだという一番肝心な箇所を読み飛ばしてしまっていたのだから恥ずかしい。当時は数多ある経営戦略本の変種みたいな向き合い方をしてしまったのだ。だから「みさきの公理」にもピンとこなかった。つくづく「先達はあらまほしきことなり」である。2024/02/11
Yasomi Mori
4
今年のベスト本候補。 「長期投資される会社」と「短期売買される会社」で、経営方針上どのようなちがいがあるのかを長期投資家目線で解説。投資家の行動原理を理解するため、上場企業投資というビジネスの付加価値の薄さを説明するところから始まり、バリュー投資家が会社の「絶対価値」をどのようなロジックで算出しているかが明かされている。その公理は、「V(企業価値)は、b(事業)とp(ヒト)の掛け算がベースとなり、その全体にm(経営手腕)がベキ乗でかかってくる」で表現される。この因子のうち、日本企業は「m」の洗練が弱い、2021/03/21
ゆうすけ
4
流石に当代一流の目利きである楠木先生が激推し&長文解説を書かれるくらいの本でした。てか一瞬楠木先生の本かなと誤解するほどです(帯の写真とかも)。ビジネスを取り巻く3つの市場のうち資本市場からみた会社のあり方、関係性がメインのテーマです。「みさきの公理」V=(b×p)mは当たり前のようでいて、このように記述されるととても腹落ちしますね。第2章は少し専門的で僕には理解が難しい内容もありましたが、長期投資家によって「投資される企業」になって優れた業績を残すことが会社が永続的に成長するには不可欠だと痛感しました。2020/12/05
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