出版社内容情報
アップルもスターバックスも無印良品も引き算企業。何かを引いてシンプルになることで本質的な価値・個性が引き出され、人を惹きつける。資源が限られた小さな会社、小さな町こそ、勇気をもって引き算してみよう。
内容説明
引き算によって、本質的な価値が引き出され、顧客を引きつけることができる。「足す価値」から「引く価値」へ。「押す力」から「引く力」へ。視点の転換が求められている。
目次
1 「押す力」から「引く力」へ、「足す価値」から「引き価値」へ(引き算にひかれる消費者―シンプル志向の高まり;なぜ、足し算に陥ってしまうのか?―足し算のワナ;足し算企業は、なぜ沈むのか? ほか)
2 シンプルは、パワフル(引き算企業は、本当に強いのか?;引き算をすると、なぜ強くなるのか?;「良い引き算」と「悪い引き算」 ほか)
3 いかに引き算をするか、いかに人を引きつけるか(品ぞろえの引き算―何を売らないか;ターゲットの引き算―誰に売らないか;引き算の商品開発―「引く価値」を形にする ほか)
著者等紹介
岩崎邦彦[イワサキクニヒコ]
1964年生まれ。静岡県立大学経営情報学部教授・地域経営研究センター長。上智大学経済学部卒業、上智大学大学院経済学研究科博士後期課程単位取得。国民金融公庫、東京都庁、長崎大学経済学部助教授などを経て現職。専攻はマーケティング(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
5 よういち
85
この著者はとにかくシンプルかつコンパクトにすることを信条としているようだ。とても共感できる。◆成熟時代の今日は、売りたいものを売る「押す力」ではなく、消費者の買いたいものを売る「引く力」が必要。引く力を高めるのに効果的なのは「引き算」◆足し算をしたがる背景にある考え:たくさんうればリスクが分散する、機能が多ければ高く売れる、すべての顧客に答えようとする、失うことの恐怖◆引き算成功の心掛け:情報を与え過ぎない、核となる商品、力の入れ方のメリハリ、量・顧客数・総合性に成長ではなく、質・絆・専門性を志向する。2019/11/12
ひとまろ
6
引くことの重要性。 シンプルが求められている。 そして引き算の次は掛け算。 わかってたけどこうして文章で読むとストンと落ちる。2016/05/21
solaris
5
引き算とは、やらないことを決めること。引き算には良い引き算と悪い引き算がある。「あらゆるものは、可能な限りシンプルであるべきだが、手抜きをしてはいけない。」良い引き算は考え抜くこと。 引き算がうまくいくには条件がある。ぶれない軸があること、しっかりした土台・強みがあること、知恵をしぼること。スターバックスは、ホットドッグを売らないし、喫煙スペースを作らない。コーヒーを美味しく、ゆったりと飲める場所にこだわることで、ブランド力を高めている。2018/08/12
solaris
3
リソースの少ない中小企業では足し算は不可能だ。ビジネスプロセスを簡素化したいとは誰もが思うこと。そうは思いながらも、引き算の反対の足し算を行ってしまう訳がある。主に失うことの恐れ。引き算をする時にも注意がある。手抜きでないこと、ブレないこと、土台があること(強みを生かしていること)、知恵を絞っていること。足し算を提案されたときに、思い出したい本。三年半ぶりに再読。2022/01/10
Ryuji
3
★★★★★例示がとても分かり易く、中身についても納得出来る本でした。所謂『選択と集中』に、『シナジー効果』をミックスさせていこうという内容。全ての企業に当てはまるとは思えないが、私自身の仕事で考えればとても良いヒントを貰った気がする。大前提としてその企業(若しくは企業で働く個々人)が軸をしっかりと持つことが大切であるが、多角化することのリスクと『選択と集中』(捨てること)のメリットがこれを読むと良く理解出来る。2016/04/15