内容説明
第一級の戦略研究者が、『孫子』の生かし方を伝授。
目次
第1章 経営の本質
第2章 将のあるべき姿
第3章 兵の情
第4章 戦略の真髄
第5章 戦略的思考とは
第6章 勢いは経営の肝
著者等紹介
伊丹敬之[イタミヒロユキ]
東京理科大学大学院イノベーション研究科教授、一橋大学名誉教授。1969年一橋大学大学院商学研究科修士課程修了、72年カーネギーメロン大学経営大学院博士課程修了(Ph.D.)、その後一橋大学商学部で教鞭をとり、85年教授。この間スタンフォード大学客員准教授等を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
5 よういち
75
世界的に有名な兵法書『孫子』は優れた経営指南の書としても重宝され、昨今の経営者層にも愛読書としてあげる人は少なくない。2600年前に書かれた書物なのに、深い洞察で物事の本質を捉えており、今日のビジネスシーンにおいても根幹部分を支えることができる理論が人気の秘密なのであろう。◆さて、本書はそんな『孫子』を経営という視点から読み解こうとしている。孫子の洞察の源は『人間理解の深さ』と『物理と心理の両にらみ』で考えるという、ものの見方だと指摘する。◆利と害を総合的に考えるのが智者の戦略的思考/まず正、そこへ奇2018/12/26
Taka
31
兵法書を経営という視点から活用する試み。そもそもビジネスの世界も覇権を争う戦いの場として捉えるとかなり親和性は高い。孫子の兵法は以前かなり深く読み込んだつもりだったが数年経つとちらほら忘れているもんだ。またこれをきっかけに定期的に読み込んでいこうと再決心した。2020/01/19
壱萬参仟縁
19
歴史に恥じない: 流れを考え、動きに逆らわず、ときにうまく乗るようなことを考える。地図上で考える(31頁)。経営:他人を通し て事をなすこと(43頁)。戦略の本質:実際の戦いの前に勝てる態勢と状況を作っておくこと。タイミングを見て開戦(128頁)。 まず害の全体像を考え、後に利へ思考を移す(169頁)。学習する能力が肝であり、その能力は、現場の動きの中で培われ、 発揮される(190頁)。 2015/04/08
エスニック料理好き
6
今月5冊目の孫子。日本の経営学の第一人者、伊丹敬之氏が経営の視点から読み解いた一冊。孫子から経営に含蓄のある言葉を30選び、トピック毎に再構成した内容だが、選ぶ言葉が秀逸。「兵は国の大事なり」「兵は詭道なり」等の有名な言葉がある一方、「お!それを選びますか」と感心する言葉もある。例えば「勝ちを知るに五あり」。これは有名な「彼れを知りて己を知れば、百戦して殆うからず」の直前の言葉。通常は名文句に隠れてしまうが、著者は敢えてこの言葉に注目し、経営視点で意義を考察する。経営学者視点の解説が非常に参考になる一冊。2015/06/28
貧家ピー
5
伊丹流、孫子本。 「人間理解の深さ」、「物理と心理の両にらみ」という2つの源泉があるからこそ、経営者・リーダーが学べるものがある。 アップルやサムソンといった具体的事象も例示されてわかりやすい。2017/06/08
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