内容説明
他社と同じことは絶対にしない!「世界1」メーカーが並ぶ日本の電子部品産業。その競争力の源泉は「人と違うを究める」にあった。
目次
序 日本が誇る電子部材産業
1 盛者必衰。事業環境は厳しくなる
2 「世界で勝てる企業」だけが生き残る
3 価格競争の呪縛からの脱却―東京から一番遠い街
4 中核技術の認識とその展開―「滲み出し」「段々畑」「跳躍」
5 事業の大胆な見直し―自らを否定する強さ
6 事業モデルの検討―競争を「ずらし」、競争せずして勝つ
7 外部経営資源の活用―英知をつなぐ
8 金持ちA様、貧乏B様―経営者の決断が企業の命運を決する
9 理念と文化が世界1位を育てる
エピローグ ノブレス・オブリージュ―日本に製造業を残すために
著者等紹介
村田朋博[ムラタトモヒロ]
フロンティア・マネジメント マネージング・ディレクター。1991年、東京大学工学部卒。大和証券、大和総研、モルガン・スタンレー証券調査部でアナリストとして主に電子部品業界を担当。2009年、フロンティア・マネジメント入社。2001年第14回日経アナリストランキング1位(電子部品)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
roatsu
19
2011年時点の業界分析書ながら内容は今も色あせず重要。日本勢が好調を保つ電子部品業界とそれを通して見る企業経営や研究開発の要諦に関する優れたレポート。18年現在さらに市場環境が変わっているので第三弾も欲しいかも。電子部品の主市場は海外であり、市場動向や支那など新興勢力の技術面、コスト面、製造面等の実力を読み誤ればかつての半導体と同じ轍を踏む危険がある。このため日本人が陥りやすい惰性や独善、希望的観測は厳に戒め常に外部環境の変化に自らの強みと弱みを照らし合わせた経営の舵取りを行う周到さが必須だろう。2018/02/02
kubottar
8
iPadやiPhoneのような革新的な製品は、日本はつくることができなくなっても中身の電子部品はほとんどが日本製品。しかし、世界はフラット化していき下からの突き上げは激しい。日本の製造業が生き残る道は簡単に模倣されない技術を確立しつつ、世界に冠たる製品を作り出すことだろう。2011/12/20
マガリ
2
日系セットメーカーがグローバル化で、苦戦する中、電子部品メーカーの『成功事例』をまとめた一冊。成功に対して、一つの共通した答えは無いが、尖った経営者が理念に基づく、戦略を実行した賜物によると理解。多くのヒントが詰まっており、フレームワークとして活用していく。2012/10/16
MAT-TUN
2
非常に面白かった。筆者の電子部品業界をめぐる企業、人、技術、経営者、人の世のあり方、日本国の未来、に対する熱く鋭くも謙虚に分析する姿勢に敬服するばかり。随所に筆者の深い見識が滲み出ていており、企業経営に興味のある人にも十分に読ませる良書。業界の意向を反映した礼賛本では決してない。ご一読あれ。2012/03/08
ばにき
1
付加価値が高く、技術力の高さから日本のプレゼンスが高い電子部品も近年は競争にさらされている。2位じゃダメだということがよくわかった。 2019/07/20
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