内容説明
不測の事態にも動じない!チームワークとリーダーシップ、リスク管理が求められる“究極の人材”―彼らはどのように選ばれ、その能力を磨かれるのか。日本人宇宙飛行士、選抜・訓練担当者への取材からその秘密を明らかにする。
目次
第1章 宇宙に飛び出した人間たち(宇宙飛行士と野球選手の共通点;「一匹狼」型から「協調」型へ ほか)
第2章 「1000分の3」の人材選抜(963人の応募者;選抜基準を練り上げる ほか)
第3章 訓練 すべては「その日」のために(最大のパフォーマンスをあげるために;宇宙に行くまで4年半 ほか)
第4章 宇宙という仕事の現場(待ちに待った打ち上げ当日;到着歓迎の儀式 ほか)
第5章 宇宙飛行士のストレスマネジメント(共通する「メンタル面の強さ」;宇宙で感じる3大ストレス ほか)
著者等紹介
林公代[ハヤシキミヨ]
神戸大学文学部英米文学科卒業。日本宇宙少年団情報誌編集長を経てフリーに。書籍、雑誌、ウェブサイトで宇宙関連の記事を企画・執筆。20年以上にわたって宇宙飛行士へのインタビュー、NASA、ロシア、日本でのロケット打ち上げ、宇宙関連施設などの取材を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
mae.dat
207
明日からJAXAで宇宙飛行士候補募集開始ですよ〜ヾ(๑⃙⃘´ꇴ`๑⃙⃘)ノ。そんなタイミングは偶々。図らずも面白いタイミングで読んだなと( ¨̮ )。宇宙飛行士に求められる資質や訓練の内容、そして宇宙での活動も興味深いです。その中でも、選抜に於ける試験官の考えが。宇宙飛行士には高度なものが要求されます。候補生の中にはその様な基礎能力を持っているものですから、既に輝かしい業績を持つ人もいるそう。選ぶ側として、そのままキャリアを積み上げる方が社会に貢献出来るかも等々と考慮するという視点は新鮮で印象深く。2021/12/19
ヨクト
27
天才型ではなく、バランス型の人材。極度のストレスにさらされた環境で浮き彫りにされるその人の人となり。真面目さとユーモア。「オレについて来い」ではなく「皆でやろうぜ」タイプのリーダーシップ。更に言えば、リーダーシップではないフォロワーシップの重要性。宇宙飛行士に求められることは、お国柄として、日本人の美徳と一致することが多いように思う。だから多くの日本人が宇宙で活躍できているのだろう。2014/05/31
mya*
22
友人のお姉さんの息子さんが、絵に描いたような好青年(少年?)です。ハイレベルな頭脳、優しい性格、人望も厚い。10代にして、この完成度はどうしたことか?!と思ってたら、将来の夢が「宇宙飛行士」なんだそうな。で、試しにこれを読んで理解が深まりました。日本人として初めて船長に任命された野口さんをはじめ、人間的魅力に溢れた人こそふさわしい職業。でも、言うなればこれは職種を問わず、将来を担う全ての人に参考になる本と思いました。並々ならぬ鍛錬の先に、あの素晴らしい体験があるんですね。良書♪ 2011/06/02
たらお
18
宇宙飛行士になるということは、宇宙に飛べるという確証もない中で、文字通り人生をそれに捧げるような想いがなければ、飛び込める世界ではないだろう。優秀といわれている日本の宇宙飛行士。「センスは学ぶ姿勢で磨かれる」と若田さんは力説している。苦手な訓練でもあえて難しいことに多く取り組む。与えられた訓練をこなすだけでなく、試行錯誤して自ら訓練を編み出す。こうした姿勢が、たとえ宇宙で未知の事態に遭遇しても対応できる応用力を生む。宇宙飛行士が訓練でとことんやる姿勢が伝わる本。2016/04/03
kubottar
11
人種も宗教も違う人達数人が狭い閉鎖空間内で何ヶ月も一緒に暮らす。宇宙飛行士に必要な事は超人的なコミュニケーション力だということがわかります。日常はトラブルの連続、宇宙船や人を直せる技術、エンジニアや医師といった高度な知識を持っている人達ですが、壁一枚隔てたそこは死の空間、プレッシャーがないわけではない。一番驚愕したのは事故が起こりスペースシャトルが墜落し死ぬのがわかったとしても、その直前まで生き残る方法を考えて行動できるよう訓練してること。宇宙飛行士はそこまで考えてるのかと、目から鱗が落ちます。 2011/03/09
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