内容説明
「松下電器=松下幸之助」というイメージは、いまや急速に薄れている。自らの手で根こそぎ変わることができた大手企業のケースは珍しい。歴代社長ができなかった改革を、なぜ中村は成し遂げることができたのか、なぜその破壊力は人一倍強かったのか。その答えは、逆説的な言い方になるが、幸之助との共通点が多かったからである。だからこそ、その引力圏から飛び出すことができた。松下電器のV字回復を成し遂げた中村邦夫は、松下の何を変え、どこへ導こうとしているのか。
目次
序章 幸之助以来の「経営者」の誕生か
第1章 偉大さゆえの宿命―創業者の呪縛
第2章 「怨念」断ち切るリーダーシップ
第3章 松下の三〇年戦争―経営者誕生への系譜
第4章 戦略的に石を置く―新しいビジネスモデルの確立
第5章 新たに生まれる神話を崩せるか
著者等紹介
森一夫[モリカズオ]
1950年生まれ。1972年早稲田大学政治経済学部経済学科卒、日本経済新聞社入社。産業部記者、日経ビジネス副編集長などを経て、日本経済新聞社論説副主幹兼産業部編集委員
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