出版社内容情報
死屍累々の不良債権と有利子負債の山を築き、銀行とともに崖っ淵に立たされているゼネコン。金融庁と大手銀行に生殺与奪の権を握られているゼネコン業界の修羅場を専門記者が緊急ルポ、最前線の攻防を生々しく描く。
内容説明
加速する銀行の不良債権処理の中で、生き残りを賭けた闘いに突入したゼネコン。日本経済の縮図ともいえるゼネコン危機の内幕を現場から専門記者が緊急ルポ。
目次
序章 産業再生の幻想
第1章 「土建国家」解体への序章
第2章 瀬戸際の攻防―銀行vsゼネコン
第3章 「勝ち組」の誤算
第4章 ゼネコン周辺産業・背水の陣
第5章 構造改革の大波紋
第6章 新たな合従連衡―変わる業界俯瞰図
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
C-biscuit
14
図書館のリサイクル本。十数年前の本なので昨今と事情が違う。わが世の春を謳歌しているゼネコンからは負の時代であり、不良債権の額も半端ない数値が並んでいる。結局、ゼネコンの再編は進んだのかどうか不明であるが、災害時のことも考えると一定量のゼネコンが地方も含めて必要であると感じる。当時の市場の縮小に合わせた再編を急いでいた時代が書かれている。当時支援していた銀行も現在は辛い立場にあり、やはりものを作る会社の強さも感じる。オリンピック特需が終わる頃に、またこのような問題が顕在化するのだろうか。時代は繰り返す。2019/05/01