日経文芸文庫
鉄のあけぼの〈上〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 354p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784532280406
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

戦中・戦後の苦難を乗り越え、昭和25年に川崎製鉄初代社長に就任するや、西山弥太郎は、千葉に世界最新鋭の製鉄所を建設するとぶち上げる。日銀の「法王」一万田尚登総裁が「強行するなら、ぺんぺん草が生えることになる」と毒づいたと言われる中、第一銀行の酒井杏之助頭取は「もはや矢は弦を離れた」と支援に踏み切り、通産省の若手官僚たちも「日本の再建には良質の鉄が必要だ」と訴えた。

目次

第1章 吾妻村
第2章 製鋼掛主任
第3章 軍需工場
第4章 瓦礫の中で
第5章 川崎製鉄誕生

著者等紹介

黒木亮[クロキリョウ]
1957年、北海道生まれ。早稲田大学法学部卒、カイロ・アメリカン大学大学院(中東研究科)修士。都市銀行、証券会社、総合商社に23年あまり勤務し、国際協調融資、プロジェクト・ファイナンス、航空機ファイナンス、貿易金融などを手がける。2000年、『トップ・レフト』でデビュー。英国在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

アメフトファン

50
海賊と呼ばれた男の国岡氏が油の鬼とするならば、本作の西山氏はまさに鉄の鬼。現在のJFEスチールの基礎を作った人物の一途さや勉強熱心さに自分自身もっと頑張らなければならないと改めて思いました。海賊と呼ばれた男のような大事件が描かれているわけではなく地味な作品ではありますが、日本人の鑑となる実直で勤勉な姿に心打たれる方も多いのでさないでしょうか。さあもっともっと頑張ろう。2015/02/05

幹事検定1級

29
川崎製鐵創業を描いたノンフィクション。戦前と戦後間もない時期の製鉄業を詳細に描かれており、工業書物としても読み応えがあります。千葉に川崎製鐵が高炉を建設していくその情熱は社長だけでなく社員も一丸となってその夢に向かって努力されます。下巻も楽しみです。2016/08/09

まつうら

21
川崎製鉄のことはほとんど何も知らなかったので、読んでみようと思い手に取った。西山弥太郎のことも何も知らなかったが、彼は鉄づくりに人生を賭けた、とてもアツい男だ! 読んでいると、なんとなく豊田喜一郎を思い浮かべる。強い信念を持って日本の産業振興に邁進したところ、この人がいなければ、戦後の重工業化はなかったと思われるところ、日銀の一万田法王と因縁があるところ。。。 ほかにも共通点がありそうだが、どちらも尊敬すべき技術屋で経営者だ。(下巻に続く)

hiromi go!

17
川崎製鉄(現JFE)に高炉を建設した、西山弥太郎の伝記小説。ど迫力!2014/12/11

ヤギ郎

15
川崎製鉄(現JFEスチール)を立ち上げた西山弥太郎についての人物伝。本書前半は、主人公・西山の若い頃の様子と戦争へ向かう日本社会を描く。後半は、川崎製鉄の誕生と主力製鉄所となる千葉工場の立ち上げについて詳細に描写する。西山の人生をみつめる時、キーワードとなるのは「現場」だろう。工員・技術者関係なく、現場で共に汗を流す社員のことを大切に思う一面が見られる。また、戦争によって廃れてしまった日本社会を製鉄の力で復興しようとする力強い側面もある。黒木亮の著作の中では、ノンフィクションよりの一冊。2020/12/03

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