出版社内容情報
生き恥を晒すか、晩節を汚すか、覚悟の問題だ。齢87歳の宗教学者は「ひとり」の哲学をどう育んできたか。老いのその先を見据える。
内容説明
米国で生まれ、開戦前に日本に帰り、東京、花巻、仙台へ。そして、平成と重なる30年間を京都で過ごす。故郷喪失者だと語る宗教学者は、寺に生まれて寺を継ぐことなく、その精神の軌跡も時代とともに様々な曲折を経てきた。独自の思想を育んできた来し方を見つめるまなざしは「ひとり」の哲学の、その先へ向かう。
目次
第1部 私の履歴書(病を重ねて;米国生まれ;帰国して;太平洋戦争;疎開 ほか)
第2部 ロングインタビュー 人生の重荷をおろして(故郷喪失者にとっての故郷;ドストエフスキーと服部之総;東北―賢治・啄木・茂吉、そして光太郎、遠野物語;ひとりの哲学の発露;インドとカオスと老荘 ほか)
著者等紹介
山折哲雄[ヤマオリテツオ]
宗教学者。1931年、サンフランシスコ生まれ。東北大学文学部卒、同大学院文学研究科博士課程単位取得退学。東北大助教授などをへて、国立歴史民俗博物館教授、国際日本文化研究センター教授、同センター所長を歴任。国際日本文化研究センター、国立歴史民俗博物館、総合研究大学院大学の各名誉教授。2002年『愛欲の精神史』で和辻哲郎文化賞。10年南方熊楠賞。著作は多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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