内容説明
米朝一門で「リクツ」と呼ばれる正統派が、極上のネタを余すことなく語り尽くします。噺家の世界の「裏側」がわかる(?)コラムもたっぷり掲載。
目次
百年目
初天神
牛ほめ
千両みかん
くしゃみ講釈
猫の忠信
崇徳院
饅頭こわい
つぼ算
道具屋
宿屋仇
まめだ
代書
質屋蔵
かわり目
子ほめ
口入屋
たちぎれ線香
著者等紹介
桂米二[カツラヨネジ]
噺家。本名・澤田正己(さわだ・まさき)。1957年京都府生まれ。76年桂米朝に入門。「百年目」などの大ネタから「牛ほめ」など軽い噺まで演じる上方落語の正統派(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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fwhd8325
53
まだ、米二師匠の噺は聴いたことがないのですが、きっとわかりやすく楽しい落語だと思いました。この間読んだ大師匠の米朝さんの著書も、米二さんの著書もイメージが浮かびやすいように書かれています。今年は、こんなことになって、寄席も落語会も中止になっていますが、早く、生で落語を聴きたい、目の前で噺家さんの熱演を感じたい。そんな気持ちが強くなりました。2020/05/13
chanvesa
21
米二師匠のまめだを聞いて感動したので、それからファンに。江戸落語にしかなじみがなかったので、大阪に単身赴任で来て、上方落語に触れるようにしていると、その違い、特に上方落語の人間臭さがオープンなのが面白い。第ニ席初天神、はなしの冒頭は江戸落語にはないような気がするので、衝撃的だった。また第十二席まめだで、このはなしが新作というのも驚いた。これは関東では聴かないはなしの一つだった。第八席饅頭怖いでは、このはなしが大ネタという位置づけなのも興味深い。2024/11/30
しょーへい
1
噺家の引き出しの多さに感服。落語にすごい親近感が湧いた。2012/05/16
旅烏
1
実に楽しく読了。上方落語十八席を取り上げ、その噺の魅力や演っていて楽しいところや難しいところ、エピソードなどをまとめた本。米二師匠の高座と同様、抑えた筆致なのにぐいぐい読ませる。2011/06/05
したむろー
1
落語のとおりの展開で綴られた、落語噺のエッセイ。まくらがひとしきりあって、ふんふんと聞いてるうちにいつのまにか落語の世界に誘われている、そんな感じです。「まめだ」や「かわり目」はよく出来た噺ですね。少年の笑ったり泣いたりした顔が目に浮かぶ「百年目」や「初天神」もいい。そしてやっぱり、寄席まで足を運んで、サゲまでノーカット、臨場感たっぷりに聞けるのがいちばんなんでしょうな。おいらはもっぱらmp3だけど。2011/03/23