内容説明
アフリカ最大の経済力を擁し、グローバル化が進む南アフリカ共和国。一方では、「犯罪天国」といわれるほど凶悪犯罪が多発し、所得格差が世界最高水準になるなど、グローバリゼーションの危険な側面が露呈している。アパルトヘイト脱却後の知られざる現実を赤裸々に描く。
目次
第1章 サッカー・ワールドカップはできるのか?
第2章 虹の国から普通の国へ
第3章 南アフリカは日本にとっての“アフリカ”
第4章 歴史を正しく理解する
第5章 マンデラという英雄―南アフリカ解放史
第6章 グローバリゼーションを呼びこむ―民主化後の経済
第7章 世界に躍進する南アフリカ企業
第8章 南アフリカに世界をみる
著者等紹介
平野克己[ヒラノカツミ]
日本貿易振興機構(ジェトロ)アジア経済研究所地域研究センター長。1956年北海道小樽市生まれ。早稲田大学政経学部卒、同大学院経済学研究科修了。外務省専門調査員、笹川平和財団、ウィットウォータースランド大学客員研究員、ジェトロ・ヨハネスブルグセンター所長等を経て現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
テツ
4
白人による植民地支配を抜け出して万々歳というわけにはいかなかったアフリカの国々。アパルトヘイトが行われた当時と異なるのは支配層が白人から自分たちと同じカラードに変更されたということだけであり、権力者による搾取は当たり前のように行われ政治も社会も腐敗している。植民地当時より更に悪化した各問題をどう解決していけば良いのか。南アフリカの経済規模がかなり大きな物だということは理解したけれど、僕たちは南アフリカの経済の発展と共に民主的なシステムも発展するよう考えてサポートしていかなければいけない。2014/10/14
Naota_t
3
#2264/★3.2/南アフリカでは殺人が年間約2万人起きている。殺人に巻き込まれる確率は日本の約100倍。警察の給与などが低いことが理由だが、根本的には過去のアパルトヘイト政策による富の二極化などが影響している。南アフリカに住む人々すべてに人種差別を強要し、差別しなければ法律を犯したことになる。なぜかそこに住む白人の自殺も多かった奇態な制度だ。本書を通して、南アフリカの経済規模や成長スピードが大きいことは理解できたけれど、現実的に日本企業が南アフリカにどんどん進出することがまだ想像しにくいと感じた。2025/06/27
ゆずこまめ
3
日本人学校の生徒11人中10人が「無理」と答えたワールドカップ。ブブゼラの音に気が狂いそうになった記憶しかないんですが、無事終わったんでしょうか。あれはかなり無理をして開催していたんですね。アパルトヘイト後の南アフリカの現状が経済を中心にわかりやすく書かれています。南アフリカが抱える問題の多さ、エネルギーの大きさに圧倒されました。2011/09/25
tiki
2
南アフリカの複雑さ、ユニークさ、アフリカ経済にとっての重要性がよく分かる。2018/12/16
けん
2
おもしろい。貧困そっちのけで発展していくようにみえる国家モデルは結構ショッキング。日本の発展の仕方はホント奇跡だったんだなとか思った。2010/03/28
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