出版社内容情報
次に待っているのは地球規模の大不況なのか?
◎リーマンは破綻し、AIGが救済された理由。
◎金融危機を論じなかった洞爺湖サミット。
◎当事者でさえ読めなかったCDO(債務担保証券)のリスク。
◎米家計の実に半分が借金漬け生活。
◎証券化商品買い上げ、米国版産業再生機構が必要。
内容説明
次々と炸裂する証券化商品の時限爆弾、暴風雨吹きすさぶ世界の株式市場、マーケットの悲鳴にようやく重い腰を上げた政府当局―。リーマン・ブラザーズ破綻を契機に、グローバル経済の「パンドラの箱」がついに開けられた。日米中ロの徹底取材で「100年に1度の津波」を緊急報告する。
目次
序章 リーマン破綻が開けたパンドラの箱
第1章 金融がのたうち世界が揺れる
第2章 炸裂したサブプライム爆弾
第3章 グローバル化の臨界点
第4章 不満な成長か、停滞の分配か
第5章 二〇〇八年秋 大恐慌の足音
終章 危機脱却への模索 希望はあるのか
著者等紹介
滝田洋一[タキタヨウイチ]
1981年慶應義塾大学大学院卒。同年日本経済新聞社入社。金融部、チューリッヒ支局、経済部編集委員、論説副委員長などを経て、現在米州総局編集委員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ジェンダー
28
アメリカは自己責任の社会であるだけにどこから政府が介入すべきか難しいと思う。ましてや他人のお金を運用する金融機関を救済すべきかと言われると判断が分かれると思う。公的資金とはいっても結局は国民のお金ではある。いろんなこういった関連本は何冊か読んでいるけれどその中では1番読みにくいような気がします。ただみんなを満足させるような金融商品を開発しお金を融通し合うの簡単ではない。自分に合った商品や条件を見つけるには書類を良く読むのもそうだし、自分自身も金融の知識を持たないと行けない。2014/08/23
Humbaba
5
世界は既に一つになりつつある.それによって,プラスにある部分も多い.しかし,それは一箇所で起こった問題が,他の地域へも飛び火するということでもある.特に,実物を持たない経済界においては,その影響速度はシステムを作った人間にも想像できないほどのものになることがある.2011/12/20
hayatama
3
いわゆる「金融危機バブル」本の一環ですかな。言いたいことがとっ散らかっててなんだかなぁ。2009/01/13
HoneyBear
2
今から振り返ると、当時沢山の知識人は(この著者に限らず)金融危機に過剰反応していたんだなあ。確かに私たちの生活への影響は甚大だったけれども。キャピタリズムの流れが大きく変わることへの期待が高かったのか。好き嫌いや良し悪しは別として、キャピタリズムの流れは(当時騒がれたよりも)ずっと底堅いようだ。米国政府などの介入と規制強化もあったけれど、それはそれで別の問題(財政悪化と政治の停滞)を招いている。次の金融危機はどのようなものになるだろうか。2014/01/05
ango28
2
どうして学者肌の知識人の冗談て軽いのだろう。笑えない比喩が一般人への歩み寄りと勘違いしているんだろうな、きっと。リーマン破綻の前後一週間・小泉郵政改革後の蹉跌・グローバル化による食糧とエネルギー危機。テーマが広範ではあるが、それなりに経済知識がなければ読み進められないので決して初心者向けという訳でもなく、どの層を読者として想定したのだろうか。著者本人が後から振り返って直ぐに思い出せる事を目的に作成した参照本の様な構成。2010/10/22