内容説明
工学、美学、数学、精神医学、歴史学、人類学、応用化学、法学、経済学―。大阪大学の知の精鋭たちは、果たしてドーナツを穴だけ残して食べられるのか?学生たちが企画・編集、大きな反響を呼び、ロングセラーとなったあの名著が、ついに文庫化。
目次
ドーナツの穴談義のインターネット生態学的考察
第1部 穴だけ残して食べるには(ドーナツを削る―工学としての切削の限界;ドーナツとは家である―美学の視点から「ドーナツの穴」を覗く試み;とにかくドーナツを食べる方法;ドーナツの穴の周りを巡る永遠の旅人―精神医学的人間論;ミクロとマクロから本質に迫る―歴史学のアプローチ)
第2部 ドーナツの穴に学ぶこと(パラドックスに潜む人類の秘密 なぜ人類はこのようなことを考えてしまうのか?;ドーナツ型オリゴ糖の穴を用いて分子を捕まえる;法律家は黒を白と言いくるめる?;ドーナツ化現象と経済学;ドーナツという「近代」;法の穴と法規制のパラドックス―自由を損なう行動や選択の自己決定=自由をどれだけ法で規制するべきなのか?;アメリカの「トンデモ訴訟」とその背景)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はっせー
151
とても面白かった! 読み終わってまず思ったことは、この本は高校生や大学1年生又はこれから勉強に頑張ろうとしている人に是非薦めたいと思った。ドーナツを穴だけ残して食べる方法という一見よくわからないことを大阪大学の先生が多種多様な視点で論じている。本当に穴だけ残して食べる方法を考える先生もいればドーナツ 穴などという言葉から自分の研究分野の話に繋げていく先生もいた。学問の入り口である常識を疑う姿勢が存分に出ていた。勉強を覚えることだという姿勢を変える楽しさを改めて知ることが出来た!2020/04/29
Fondsaule
18
★★★★☆ 大阪大学の先生たちが、本気でドーナッツの穴に挑む。2022/03/20
seraphim
15
タイトルの命題について、大阪大学の先生方がそれぞれの専門分野から考察している本。企画がとても面白いと思い、手に取った。大学の先生方が真面目に、こんなある意味ふざけたお題について考える、というのがとてもお茶目で素敵。内容は、私には難解すぎて理解できないものもあったが、とても興味深く読んだ。2019/11/01
魚京童!
14
アイデアはよかったんだけど、教授たちの発言がゴミ。面白くない。アイデアについていけてない。題名だけ選手権で優勝するだけのことはあると思う。内容がついてこれないよね。2020/06/18
アラム
13
タイトルが印象に残っていたので何年か越しに手にとってみました。これは、「ドーナツを穴だけ残して食べる方法」について書かれた本ではありません。(一部はそうだけど。)「ドーナツを穴だけ残して食べる方法」を問われたときに、どのように自分が思考するか、ということ阪大の各分野の専門の先生方が論じたものです。数学的や工学的に論じたものもあれば、法的な問題として考えられる面もある、ユニークなアプローチが面白いです。一概に不可能と断じるのは簡単ですが、学問的には、いろいろ考えてみるのも楽しいものです。2020/06/19