日経ビジネス人文庫
いま戦争と平和を語る

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  • サイズ 文庫判/ページ数 302p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784532197629
  • NDC分類 210.6
  • Cコード C0121

出版社内容情報

戦後70年が経過し、風化する戦争の記憶、薄れていく平和への希求。戦争を語ることは平和を語ること。第一人者が戦争の本質を語る。

内容説明

戦後70年、風化する戦争の記憶、薄れていく平和への希求。戦後の平和主義の中味は戦争への嫌悪であり、厭戦主義だったのではないか。本当の平和を知るためには戦争を知らなければならない。不快な歴史に目を背けてはならない。平明な語り口が魅力の日本人必読の書!

目次

第1章 歴史は「人間学」
第2章 わたくしの戦争体験
第3章 隅田川の青春
第4章 昭和史にのめり込む
第5章 「日本のいちばん長い日」
第6章 勝利で堕落した日本人
第7章 昭和の失敗の教訓
第8章 作家たちの歴史観
第9章 戦争責任
第10章 平和主義こそ日本の機軸

著者等紹介

半藤一利[ハンドウカズトシ]
1930年東京生まれ。東京大学文学部卒業後、文藝春秋に入社。『週刊文春』『文藝春秋』編集長、専務取締役を経て作家に。『漱石先生ぞな、もし』で新田次郎文学賞、『ノモンハンの夏』で山本七平賞、『昭和史』で毎日出版文化賞特別賞を受賞

井上亮[イノウエマコト]
1961年大阪生まれ。86年日本経済新聞社に入社。東京、大阪の社会部で警視庁、大阪府警、法務省などを担当し、社会部編集委員(宮内庁担当)。元宮内庁長官の「富田メモ」報道で2006年度新聞協会賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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壱萬参仟縁

31
2010年初出。戦争の本当の悲惨さを知らなければ、平和を望み、守るという強い意志は育たない(4頁)。歴史は人間がつくっていくので、人間が変わらないと同じことを繰り返す(34頁)。日露戦争でうぬぼれのぼせた(147頁~)。日本の凋落を予見した漱石(151頁~)。漱石、荷風、湛山など小国主義の方がいいという意見もあった(162頁)。他民族のことを学ばない自己中心史観の愚(193頁~)。言論の自由は国家安寧の生命線(197頁)なのに、特定秘密保護法はおかしい。2015/08/14

りょう君

18
昭和5年生まれの半藤一利氏は、戦時中に空襲も経験し、勤労動員で軍需工場の作業にも従事した。東大時代はボート部に所属し、オリンピックを目指した。文藝春秋の新入社員時代は、様々な作家の原稿を受け取りに行った。昭和40年に「日本のいちばん長い日」を執筆、本になり映画となったこの作品を知らない人はいないだろう。このときはまだ文藝春秋の社員だったことに驚いた。その後、文藝春秋の編集長になり専務を経て作家となったが、昭和史の研究者としても名高い。司馬遼太郎がノモンハンを書かなかった理由を述べた所は面白い・・2016/11/09

たくのみ

11
奥様は漱石の孫、坂口安吾を缶詰にして飲み明かし、司馬・清張にできなかったことを今やらねばという信念。さすがです。日露戦争後の調子に乗った日本人の陥った、出世主義・金権主義・享楽主義・虚無主義。さらに、軍事拡張路線を突っ走らせた昭和の失敗の責任者として近衛、東條、松岡の次に伏見宮(海軍の良識派を左遷した)が出てくるところ、さらに、坂口安吾が記紀の記述を逆転の発想で読み解く話も面白い。憲法九条を守る、だけでなく「育てる」活動をする半藤さん。いまこそ、戦争の過ちはきちんと学ばないとね。2015/09/17

RED FOX

8
インタビュー形式で戦争、平和を語る。本人の空腹な青春時代、ボート部、空襲経験もとてもよかった。戦争を知る我が世代がいなくなったらまた昭和前期のような好戦的な国に戻るかもこの国は、とのこと。2017/02/28

koi

4
日露戦争の本当のことを隠し、いかに大勝したか嘘の記録を残したために、「我々はすごい力を持っている」「勝利を決定付けるのは精神力だ」という教育がまかり通ってしまった。軍人教育においてすら過信に基づく「自分たちの考えているように物事はすべて進むんだ」という自分本位で主観的な戦術論を教え込んでいた、という衝撃。歴史は未来のためにある、ということを忘れずにいたい。2015/11/15

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