日経ビジネス人文庫
人々はなぜグローバル経済の本質を見誤るのか

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  • サイズ 文庫判/ページ数 416p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784532196912
  • NDC分類 332
  • Cコード C0133

内容説明

IT(情報技術)革命とグローバリゼーションで、世界経済システムは大きく変容した。1995年を境に、もう戦後経済の常識は通用しない。詳細な経済データと巨視的な歴史分析によってグローバリゼーションの意味を問い直す。各誌紙絶賛のロングセラーを文庫化。

目次

第1章 覆される戦後経済の常識―分水嶺となった一九九五年(日本のデフレーター、史上最長のマイナスに―デフレだと景気は回復しないのか;ルービンの「強いドルは国益」は米国の「金融帝国」化宣言―経常赤字の増加は成長の制約になるのか ほか)
第2章 重層的に二極化する世界経済―再来する帝国の時代(テイクオフの条件が整うBRICs―日本は再近代化で危機を乗り切れるか;世界経済の二極化―先進国vs.BRICs ほか)
第3章 長期循環の「超」長期化と短期循環の「超」短期化―不安定さ増す世界経済(密接不可分の関係にあるグローバル化と米国の「帝国」化;長期循環を「超」長期化させるグローバリゼーション ほか)
第4章 「大きな物語」の終わりと「バブルの物語」の始まり―ストックがフローを振り回す時代(軍需・公共投資主導経済の終わり―インフレの時代の終焉;資産価格激変の時代の始まり―金融経済が実物経済を振り回す時代 ほか)
第5章 資本の反革命における二つの選択―成長か定常状態か(誰のための、なんのための景気回復か―成長は政策目標となりえるのか;格差拡大と中流階級の没落―グローバル化の本当の脅威は雇用ではなく賃金 ほか)

著者等紹介

水野和夫[ミズノカズオ]
日本大学国際関係学部教授。1953年愛知県生まれ。77年早稲田大学政治経済学部卒業。80年同大学大学院経済学研究科修士課程修了。同年八千代証券(国際証券、三菱証券を経て現三菱UFJモルガン・スタンレー証券)入社。98年金融市場調査部長、99年チーフエコノミスト、2000年執行役員、02年理事・リサーチ本部チーフエコノミスト、05年より三菱UFJ証券チーフエコノミスト。10年退社。10年‐12年、内閣官房内閣審議官などを経て、13年より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Francis

14
水野和夫さんの理論の原点というべき著作。この本を読んでようやく1995年以降のいわゆるグローバル経済という概念が明確になった感じがする。東西冷戦の崩壊とIT革命により成立したグローバル経済が英米両国に属する超多国籍企業が主導する経済とそれ以外のドメスティック経済とに二分され、前者は高度成長、後者は定常経済に入っているというのが大まかな流れ。日本では国内経済の大半を占める後者のドメスティック経済は人口減と流通部門の低生産性ゆえに成長はもはや望めず流通部門の構造改革が必要であるとの見立てが示されている。2017/06/08

壱萬参仟縁

7
2007年初出。近代主権国家の最重要要素は国境(64頁)。だからこそ、竹島とか尖閣諸島とか国家と国家が軋むのだろう。IT革命とグローバリゼーションは資本と国家を離婚させ、資本の利潤動機はナショナリズムに優先することになった(96-97頁)。資本が自由に移動していく時代。昨夜NHK総合で超金持ちがボロ儲けしている番組やっていて、サッと切ってしまった。1%の恐ろしさを知る時代。黄金時代というのは長くは続かないものだな、と実感する。グローバリゼーションでは輸出増で脱不況できない(177頁)。TPPで余計にだな。2013/08/19

AM

0
水野氏の最近の著作のベースとなる成果。とっ散らかってるのもご愛敬です。意欲溢れる失敗作かな。2016/05/22

アトム

0
ちょっと難解だったので、途中を飛ばしたけど、「文庫版のためのあとがき」だけでも、一読の価値がある。「世界は病院である」2014/09/20

Noboru Matsuda

0
なんだかまわりくどく感じる。2013/12/19

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